国交省/18年度予算概算要求方針/生産性向上など4本柱、新需要創出し成長力強化

 各省庁が8月末までに財務省に提出する18年度予算概算要求で、国土交通省の基本方針が1日、明らかになった。「被災地の復旧・復興」「国民の安全・安心の確保」「生産性の向上と新需要の創出による成長力の強化」「豊かで活力のある地域づくり」の4点が柱。ストック効果を重視した公共投資により経済成長を図り、経済再生と財政健全化の双方を実現するため必要な公共事業予算を安定的・持続的に確保する。
 7月20日に閣議了解された予算要求の基本的な方針(シーリング)では、公共事業などに充てる裁量的経費は要望基礎額を圧縮しながら、優先課題推進枠を活用することで、前年度比で最大1・17倍まで要求を認める。国交省はシーリングに沿って、優先課題推進枠も最大限活用した要求を行う。
 4本柱のうち、復旧・復興では、東日本大震災や熊本地震のほか、相次ぐ自然災害の被災地で実施する事業に必要な予算を要求。安全・安心の確保では、防災・減災対策やインフラ老朽化対策に加え、密集市街地対策や建築物の耐震化も促進する。これらを集中的に支援するために防災・安全交付金を活用する。
 成長力強化では、効率的な物流ネットワークや都市の国際競争力、首都圏空港などの機能強化など、戦略的な社会資本整備を推進。観光先進国の実現に向けた取り組みにも力を入れる。現場を支える技能人材の確保・育成などに向けた働き方改革を推進。人工知能(AI)や新技術の導入によるi-Construction(建設現場の生産性向上策)の取り組みを拡大する。
 地域づくりでは、都市機能の誘導・集約によるコンパクトシティーの推進や、既存住宅流通・リフォーム市場の活性化などの予算を要求。空き家対策のほか、空き地や所有者不明土地などの有効活用も進める。
 公共事業の効率的で円滑な実施では、適正価格での契約、地域企業の活用に配慮しつつ適切な規模での発注に取り組む。施工時期の平準化、i-Constructionの推進、適正な工期設定などによる週休2日の実現など働き方改革も推進する。
 同日の自民党国土交通部会で足立敏之参院議員は、九州北部や秋田県の豪雨災害を踏まえ、「当初予算を伸ばすとともに、補正予算もしっかり確保していくことが必要だ」と訴えた。

(日刊建設工業新聞様より引用)