土木学会/コンクリ標準示方書を改訂/PCa設計・施工の留意点充実

 土木学会(大石久和会長)は5年ぶりに、コンクリート土木構造物の設計・施工・維持管理の技術基準となる「コンクリート標準示方書」を改訂した。大規模な災害や事故から得た知見などを各段階の基準に反映。生産性向上の一環として採用が拡大するプレキャストコンクリート(PCa)の設計、施工時の留意点なども充実させた。22日に発刊するとともに、東京と大阪で改訂内容の講習会を開く。
 示方書の改訂作業は、同学会コンクリート委員会に参加する産官学約120人の技術者・研究者が手掛けた。国内の40関連団体・機関の意見照会を経て「2017年制定コンクリート標準示方書」として作成した。
 新たな示方書は設計編と施工編で構成。2011年の東日本大震災、12年の中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故、16年の熊本地震などで得た知見と教訓を設計、施工の基準に反映。設計編では単に要求性能を満たすだけでなく、想定を超える過大な自然の作用に考えを巡らせ、構造計画を立案することを明示した。
 施工編は、建設業界の熟練労働者不足などの動向を踏まえ、構造物の品質を確保した上で、生産性を高めるため施工上の留意点を追記。建設工事の生産性向上に貢献するPCaの設計、施工に関連する記述を充実させた。設計、施工、維持管理の各段階で最新技術を取り入れながらも、一連の作業が分断することなく、効果的に連携するよう配慮した記述にした。
 同学会は改訂内容を説明する講習会を東京と大阪で開く。講習会は設計編と施工編に分けた2日連続の日程。東京が22、23日に東京都中央区の中央会館(銀座ブロッサム)、大阪が4月17、18日に大阪市天王寺区の大阪国際交流センターで開く。詳細は同学会ホームページ(http://www.jsce.or.jp/committee/concrete/event/jsce2017.pdf)へ。

(日刊建設工業新聞様より引用)