地方自治体ら/道路整備の国庫補助かさ上げ継続を/特別措置期限切れ控え、要望相次ぐ

 道路整備の国庫補助負担率をかさ上げする措置の継続を求める声が、地方から続々と上がっている。「道路整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律」(道路財特法)で規定されたかさ上げ措置が17年度末で期限を迎えるためだ。全国の自治体などでつくる道路整備に関する団体などが、措置継続を要望する決議を相次ぎ採択。政府・与党に申し入れている。
 道路法で規定する国庫補助負担率は、高規格幹線道路が3分の2、地域高規格道路が10分の5。これに上乗せするかさ上げの特別措置は、道路財特法で定められており、現在の国庫補助負担率は高規格幹線道路が10分の7、地域高規格道路が10分の5・5となっている。特別措置の適用期間は08年度から17年度までの10年間とされている。
 全国の自治体の首長らでつくる道路整備促進期成同盟会全国協議会(道全協、会長・大久保太一茨城県常陸太田市長)は、5月22日に東京都内で開いた「命と暮らしを守る道づくり全国大会」で、地方創生と国土強靱(きょうじん)化の実現、ストック効果の早期発現に向けた道路整備の推進を決議したのと併せ、かさ上げ措置を18年度以降も継続するよう求める特別決議を採択した。
 今月13日に都内で総会を開いた全国高速道路建設協議会(会長・尾崎正直高知県知事)も、同様に特別措置の継続に加え、地方創生推進のための真に必要な道路整備での特別措置の拡充を含めた決議を「地方の総意」として採択。関係省庁や国会議員への要望活動を繰り広げた。
 全国街路事業促進協議会(会長・林文子横浜市長)も14日の総会で、かさ上げ措置が期限切れとなり、18年度から街路整備の補助率が低減されると「大きな支障となる」として、継続を求める特別決議を行った。
 これらの会議に出席した石井啓一国土交通相は、かさ上げ措置の期限切れについて「地方公共団体の皆さんが大変心配していると伺っている」とし、「幅広く意見を頂きながら、支援の充実や制度の改善に不断の努力を続けていく」と明言した。
 通常国会でもこの問題が取り上げられており、田中良生国交副大臣は「道路を取り巻く政策課題への対応、地域の財政状況を考慮しながら検討を進めていきたい」と答弁している。
 国庫補助負担率のかさ上げ措置は、財政難にあえぐ自治体が多い中、地域経済の発展や社会全体の生産性向上にも直結する今後の道路整備を大きく左右するだけに、地方の関心がとりわけ高い。
 今後、続々と上がる要望に国がどう対応するかが大きな焦点。今夏の18年度予算の概算要求に向けた検討や次期通常国会での法改正など、国交省の動きに注目が集まりそうだ。

(日刊建設工業新聞様より引用)