埋浚協/中長期活動計画策定/革新技術で生産性向上、21年度の4週8閉所実現へ

 日本埋立浚渫協会(埋浚協、清水琢三会長)は18日、今後3~5年間の運営方針や取り組みをまとめた中長期活動計画を発表した。良質な空港港湾インフラの整備によって国の発展に貢献することを目標に掲げ、公正誠実な企業活動や海洋土木技術の発展などにまい進すると表明。革新技術の開発・導入に挑戦し、生産性を高めつつ、働き方改革によって若い担い手の確保を意欲的に進めることの重要性を強調した。=2面に関連記事
 計画の名称は「確かな未来の構築に向けて」。働き方改革や生産性向上を巡る官民の取り組みが活発し、国土交通省も港湾の中長期政策(PORT2030)の検討を進める状況を踏まえ、事業環境の変化に対応する指針として策定した。毎年度の事業計画のベースにする。会員企業の中堅クラスの職員で構成する基本問題検討部会(田口智主査)が策定を進めた。
 計画は国の発展に貢献するため、高い倫理観を醸成し、確実な施工・品質確保につながる技術の研さんに努め、業界の課題に迅速に対応する考えも示した。協会の取り組みを▽社会の信頼と社会への貢献▽海洋土木技術の発展と良質な社会インフラの建設▽魅力ある建設産業の実現▽協会運営-の各項目で複数列挙。インフラ整備を担う責務を誠実に遂行するため、倫理教育などコンプライアンス(法令順守)の取り組みを推進する。
 労働災害や事故情報を蓄積するデータベースの運用を早ければ18年度中に開始。6月ころに災害対応を所管する「BCP部会」を総務委員会に設置する。工事の品質向上や工期短縮のための技術・事業提案を積極的に行い、洋上風力発電の調査研究も進める。実用段階に入った新技術の標準化に力を入れ、清水会長の意向を受け人工知能(AI)など生産性を飛躍的に高める革新技術の開発・適用に挑戦することをうたった。
 3月に決めた働き方改革推進の基本方針に基づき、21年度の4週8閉所の実現をはじめ、港湾空港工事の特性を踏まえた休日取得、長時間労働の是正を促す。官民若手交流会の全国化、学生向けの広報ツールの整備など、担い手確保の取り組みに一段と力を入れる。
 18日に東京都内で開いた総会で、清水会長は「取り組むべき課題、対応方針を総合的に取りまとめ明確化した」と述べ、計画実行に意欲を見せた。
 日本埋立浚渫協会(埋浚協)が中長期活動計画に盛り込んだ主な取り組みは次の通り。
 〈社会の信頼と社会への貢献〉
 ▽技術者倫理を含むコンプライアンス研修の継続
 ▽事故情報の迅速な共有、データベース活用
 ▽BCP部会設置
 〈海洋土木技術の発展と良質な社会インフラの建設〉
 ▽プロジェクトの効率的推進のための技術・事業提案
 ▽洋上風力部会の設置
 ▽技術に裏打ちされたi-Constructionの推進
 ▽CIMなどによる現場業務の効率化
 ▽防災・減災、老朽化対策
 ▽海洋土木特有の工法の技術伝承
 ▽独自技術の開発、他分野の技術導入
 ▽新技術・新工法の標準化、審査協力などを通じた技術確立への協力
 ▽海外プロジェクトの動向、技術情報の把握
 〈魅力ある建設業の実現〉
 ▽働き方改革のフォローアップ
 ▽生産性向上技術の標準化・現場適用
 ▽工程情報の共同管理、週休2日の経費など課題の整理・提言
 ▽港湾工事関係団体との意見交換
 ▽官民若手交流会の拡大
 ▽作業船技術者、船員、潜水士の団体・学校との協力、連携による多様な人材確保
 〈協会運営の充実〉
 ▽協会活動データベースの導入
 ▽社会的認知の向上のための広報の充実
 ▽学生向け海の建設工事のパンフレット、PRビデオの作製
 ▽委員会組織の再編。

(日刊建設工業新聞様より引用)