埋浚協/洋上風力建設への取り組み強化/施工計画のポイントや作業基地の在り方提言へ

 日本埋立浚渫協会(埋浚協、清水琢三会長)は、洋上風力発電の建設を巡る取り組みを強化する。洋上風力発電技術検討部会で国の指針、作業基地、作業船団に関する調査・研究を進め、約1年かけて成果をまとめる。国内で計画される十数件の事業の一部が19年度に本格着工する見込みで、会員企業が貢献するための環境整備を急ぐ。最適な建設手法などの提言を視野に入れている。
 同部会の部会長は、野口哲史技術委員長(五洋建設取締役)が務めている。洋上風力発電事業に関しては、港湾管理者が安全、環境保全、公益確保などについて審査するための「洋上風力発電設備に関する審査指針」の検討を経済産業、国土交通両省が実施中。設計、施工技術の取りまとめも行われ、風力・電力送配電などの欧州規格に基づく考え方が一部に導入される見通しとなっている。
 同部会は、外洋や離島などで会員企業が培ってきた港湾建設技術の知見やノウハウを生かし、審査指針を参考に▽事前調査・施工計画▽SEP船(自己昇降式作業台船)・船舶位置の保持・海上輸送・揚重作業の留意点▽品質・出来形・工程管理-の在り方を検討する。事業性や技術の信頼性などがチェックされる海洋保証調査に役立つよう、標準的な施工計画のポイントなども整理する。
 風車部品を集約・仮組み・積み込み・出港させる作業基地の仕様も検討する。暴風や地震対策、横倒しできない電子部品の組み立てなどを考慮しながら、必要な地耐力、係留施設の専門的な調査・研究を進める。具体的には▽作業基地の建設過程、機能▽風車の基数と工程、作業船隻数▽基地の規模の例▽事業と作業基地の関係-などを議論し、風車建設に欠かせない作業基地のあるべき姿を示す。
 作業船については、事業を遂行する上で必要な隻数を試算し、最適な施工体制を提言する。欧州には揚重能力500トン以上の大型SEP船が20隻以上あり、日本は同クラスが建造予定を含めて4隻ある。施工体制の検討では、台湾や韓国といった海外の風力発電市場にも視線を向ける方針だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)