大和ハウス工業/国内全工場にロボットスーツ導入/重量物の作業負担軽減

 大和ハウス工業は、サイバーダイン(茨城県つくば市、山海嘉之最高経営責任者〈CEO〉)製のロボットスーツを、住宅部材などを生産する全国9工場に導入した。竜ケ崎工場(茨城県龍ケ崎市)や奈良工場(奈良市)など9カ所の生産拠点で合計30台を活用し、重量のある鉄骨部品の積み降ろしなどで作業員の負担軽減に役立てる。導入効果を見極めた上で、必要に応じて利用台数を増やす方針だ。
 国内で少子高齢化と人口減少が進み、建設業でも労働力の確保が難しくなっている。同社は工場作業を支援するロボットスーツを全工場に取り入れ、建設業に特に多いとされる腰痛疾患のリスクを低減。作業効率向上と企業イメージのアップを図る。
 ロボットスーツ「HAL」は体を動かす際、皮膚表面に流れる微弱な電流を検出し、装着した器具をモーターで稼働させる。腰をかがめたり歩行したりする動作を補助するアイテムとして、医療・福祉や建設分野で活用が広がる。
 今回導入したのは重さ3キロと軽量の「HAL腰タイプ作業支援用」。重荷を積み下ろす作業に使えば、作業者の腰への負担が2~4割減らせる。女性や比較的高齢の職員が身に付ければ、作業で腰を痛めるリスクが減らせる。
 作業者が1人で装着できることも大きな長所。扱う荷物の重さなどに応じて腰の動きを支える力を5段階に変えられる。バッテリーは1時間半で充電でき、3時間程度使える。これまでに企業の生産現場や農場などに1200台の導入実績がある。提供はレンタル限定。
 同社は10日、竜ケ崎工場でロボットスーツのデモンストレーションを行い、導入の狙いや作業への活用方針を説明した。新倉昭人営業本部ヒューマン・ケア事業推進部ロボット事業推進室東日本ソリューショングループ長は「茨城県には企業の工場が多く立地していて、人の確保が難しくなっている。工場にロボットスーツを導入することで、給与以外の企業の価値や魅力が高まる」としている。
 同社は15年に大和小田急建設、フジタ、大和リースと共同で、ロボットスーツの試験運用に着手した。施工現場などに合計12台を導入し、1年かけて効果を検証。その後、段階的に導入範囲を広げながら費用対効果などを慎重に見極めていた。導入のメリットが期待できると判断し、住宅の全工場に導入した。

(日刊建設工業新聞様より引用)