奥村組/除染廃棄物輸送管理システムに新機能搭載/VRで運転手教育、試験運用開始

 奥村組は17日、福島第1原発事故に伴う周辺地域の除染で出た汚染土を中間貯蔵施設に輸送するための統合管理システム「インフォクロス」に、仮想現実(VR)技術を活用したドライバーの教育機能を搭載し、試験運用を開始したと発表した。運行ルート周辺の映像情報と教育カリキュラムをベースに、ドライバーがVR空間で未経験ルートの運行、実体験が許されない重大事故を学べる。試験運用を通じシステムの機能を高め、安全で確実な輸送につなげる。
 今後、中間貯蔵施設への輸送が本格化するのに伴い、ダンプトラックの大幅な増加が見込まれる。輸送中の安全対策を拡充するため、インフォクロスに新機能を追加した。VRでの体験学習に加え、ドライバー一人一人の学習効果や特性を把握・分析して教育カリキュラムに反映させることができ、個人の特性に応じた効果的な教育が可能となる。
 過去のトラブル対応事例や環境省がホームページで公表している中間貯蔵関連の車両運行上のトラブル対応事例もデータベース化。天候や運行ルート、渋滞などの情報とも連動し、輸送の安全管理に必要となる情報を自動抽出できるようにした。これらの情報を管理者やドライバー、作業員に適切なタイミングで提供し、トラブルの未然防止に役立てる。
 インフォクロスは15年に開発、運用を開始した。広範囲に点在する膨大な量の汚染土、運搬車両、作業員などの位置や数、放射線量といった情報をリアルタイムに集約する。輸送に関わる日常管理業務の効率化を実現するとともに、運行ルートの交通状況の変化などを加味し、最適な輸送順序と運行ルートを選定することができる。

(日刊建設工業新聞様より引用)