安井建築設計事務所/BIMと環境センサーで建物維持管理効率化/独自システム実用化

 安井建築設計事務所は、建物の室内環境や設備・機器類の更新履歴などを包括的に管理するシステム「BuildCAN(ビルキャン)」を実用化した。室内温度や照度などを測る環境センサーとBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を組み合わせ、維持補修や環境改善を効率化する。施設運営と維持管理のコストを大幅に削減できるサービスとして、ビル管理者らに提案する。
 同社は15年、BIMデータで設備や機器の更新・修繕履歴などを管理する事業を始めた。事業には熊本大学の大西康伸研究室が開発したBIMとファシリティーマネジメント(FM)を連動させた「建築情報マネジメントシステム」を活用。一般的な管理手法に比べ建物の保全・修繕費用が1~2割低減できる点などをポイントに、サービスを展開してきた。
 ビルキャンは既存のシステムにIoT環境センサーを組み込み、1日当たり最大で約6割の空調エネルギー削減効果が発揮できるよう改善した。クラウドサーバーにデータを集めて分析し、施設運用コストの引き下げに有効なアイデアを顧客に提案する。今後、協業する企業を決め、事業展開する予定だ。
 同社の水川尚彦専務執行役員ビジネス創造本部長は、「設計監理や空調管理などだけでなく総務・人事畑にもシステムを生かせる。発注者の多様なニーズに応えられる」と強調する。本年度内に、長期の修繕計画作成や必要経費算出などの機能も付け加える。3年程度をめどにビルエネルギー管理システム(BEMS)とも連携させ、システムをより高度化する計画もある。

(日刊建設工業新聞様より引用)