建退共/電子申請方式など制度の在り方検討/高額掛金や証紙請求事務の標準化も

 勤労者退職金共済機構(勤退共)の建設業退職金共済事業本部(稗田昭人本部長)は15日の運営委員会・評議員会で、建設業退職金共済制度(建退共制度)の在り方を巡る検討を進めることを決めた。電子申請、高額納付、建設キャリアアップシステムの稼働に伴う環境整備などを議論し、11月に成果をまとめる。高額納付は、日額460円の場合、1月当たり21日就労(8時間労働ベース)で45年後に退職金が1000万円超になる。=2面に関連記事
 検討項目は、▽電子申請方式▽元請・下請間の証紙請求事務の標準化▽民間工事での普及推進▽助成措置・税制▽資産運用-など。電子申請方式は現行の証紙購入・貼り付けに伴う各種手続きを電子化する。建設会社19社による実証実験に着手しており、パソコンからの就労実績報告が近く行われる。電子化が可能と判断した場合、18年度下期にもシステム開発に着手する。
 退職金給付の充実を求める意見が多く、現行の日額310円の掛金に加えて、同460円といった高額掛金を設ける際の課題も議論する。現行の1・5倍となる日額460円の掛金で予定運用利回りが3%であれば、退職金(1月当たり21日就労)は10年で約140万円(現行310円は約95万円)、50年で約1319万円(約888万円)になるという。電子申請には紙ベースの証紙管理、単一掛金をうたった中小企業退職金共済法の改正が必要で、導入は早くて20年夏ごろとみられる。
 証紙請求事務の標準化は、技能者の資格や経験を登録・管理する建設キャリアアップシステムの10月稼働をにらんだ措置。証紙の請求書類が元請業者ごとに異なっており、同システムの就業履歴管理の機能を生かし、元・下請間の就労状況報告書を簡単に作成できる環境を整える。同システムと電子申請の連携は、共済契約者を通じて行う方向で調整する。
 建退共制度の民間工事での普及、中小建設業者の負担軽減措置、収益性が高い反面、損失発生のリスクがある外国債券などを含めた約1兆円の総資産の構成なども議論する。

(日刊建設工業新聞様より引用)