復興庁・黒田憲司統括官が就任会見/岩手・宮城のインフラ整備完了へ

 ◇建設業の施工体制確保配慮も
 1月1日付で就任した黒田憲司復興庁統括官が日刊建設工業新聞のインタビューに応じ、今後の方針などを明らかにした。政府が東日本大震災の復興で「総仕上げ」期限と位置付ける20年度末までに、岩手、宮城両県でインフラ整備や復興まちづくりといったハード事業を完了させる目標の達成に強い意欲を示した。そのため、担い手となる建設業の施工体制を引き続き確保する必要性も指摘した。
 国土交通省出身の黒田氏は復興庁に3人いる統括官の中で、岩手、宮城両県を中心とする被災地のハード事業を担当する。具体的には災害公営住宅の建設や道路、港湾、防潮堤などの整備の進ちょくを管理する。そうした立場から、復興の総仕上げ期限の20年度末までに「ハード事業が完了するように取り組んでいきたい」と強調した。
 被災地のハード面での現状については「就任してから岩手、宮城両県を視察したが、本格的な復興まちづくりはまだこれからという印象を受けた」との認識を示した。その上で「災害公営住宅の建設や(津波で壊滅的な被害を受けた)沿岸部の住宅地・市街地の高台移転はおおむね完成に近づいている。これからは残りの対策にきちんと対応していくことが今後の課題になる」との見方を示した。
 こうしたハード事業を20年度末までに着実に完了させるため、引き続き建設業の施工体制を確保する必要性も指摘。被災自治体発注の復旧・復興工事がピークだった時期に多発した入札不調・不落が再び集中しないよう、「自治体と意見交換しながら(人件費や資機材費などの)価格動向をずっと注視していく必要がある」と述べた。
 黒田氏は、被災地で整備した道路などのインフラが企業活用や観光の活性化を促すストック効果の発現にも期待を示した。

(日刊建設工業新聞様より引用)