応用地質/地質リスク対策を強化へ/4月に専門組織設置、技術開発も加速

 応用地質は、地質リスク対策に関連する事業執行体制を強化する。4月に地盤分野の設計部門「ジオデザインセンター」に地質リスクの把握を専門とする組織を新設。地質や土質、土木設計の各分野から選抜した技術者20~25人を配置する。CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を導入し、深層・表層崩壊などの斜面リスク、トンネル分野の地質リスクなどを3次元(3D)で把握。施工前段階でリスクの芽を摘み取り、円滑な施工を支援する。
 成田賢社長は、専門組織の新設について「見えるところのCIMはやりやすいが、地下は見えない世界であり、どう対応するかが問われている。調査と土木設計の分野が協力することで各段階のリスクを一段と明確にできる」と狙いを強調した。
 昨年社員による「斜面CIM委員会」を設置して研究を進めていることも明らかにした。その上で「(新たな専門組織で)これまでの地質調査技術を組み合わせ、地質構造を3D化したい。不安定要素を抽出し、リスクを特定する」と述べた。地質リスクの情報を元に、土木構造物の基礎部分の沈下といったリスクを想定し、これらを低減させる設計を行うとともに、モニタリング手法を早期に固め、工事段階での工期短縮とコスト縮減を支援する。
 浅層部分の情報は電磁レーダーを駆使し、深層部分の情報は海外のグループ企業で3D探査機器の開発を進める。16年に茨城県つくば市の研究所内に設置した研究開発センターでの開発体制を軌道に乗せ、海外研究者とも連携し新技術の開発を目指す。30~50メートルの地下を非破壊で検査できる新技術の検討も進め、研究開発センターで1年程度をかけて技術メニューを確立する計画だ。
 3D探査技術の普及に向けて、成田社長は「多様な会社と足りないところを補いながら、技術を標準化して現場に広める」と述べ、全国地質調査業協会連合会(全地連)会員の企業らとコンソーシアムを立ち上げ、技術を公開しながら市場を形成する考えも示した。

(日刊建設工業新聞様より引用)