戸田建設/担い手育成へ「戸田みらい基金」設立/今井雅則理事長に聞く

 戸田建設が建設産業の担い手育成に関わる助成事業のために設立した「一般財団法人戸田みらい基金」。企業の枠を超えて専門工事会社・団体などの取り組みに助成するもので、11月下旬に助成対象の公募が始まった。既に助成の申し込みがあり、具体的な内容についての問い合わせも寄せられているという。同財団の理事長を務める今井雅則戸田建設社長に基金設立の狙いなどを聞いた。
 --基金を設立した目的は。
 「担い手の継承を大きな目的としている。社長として全国の支店を回り、協力会社の皆さんとディスカッションする中で、担い手の問題について厳しい現状を聞いている。大阪支店長を務めていた時も切実な声を聞いていた。特に地方は、このままでは担い手不足で仕事ができなくなってしまうのではないかとの危機感が強い。こうしたことに戸田建設が具体的にどういう協力ができるかを2年ほど検討し、今回の基金設立となった。一企業の取り組みであってそれほど大きなことはできないが、一石を投じられたらと考えている」
 --一般財団法人として基金を運営する。
 「戸田建設のためだけではなく、建設産業の未来を支える担い手の育成に向けた支援を通じ、産業全体の発展に貢献することを目的とした基金であり、当社の協力会組織『利友会』の会員でなくても助成対象となる。財団法人の形態にしたのは公共性、透明性、安定性を重視したためで、3年目をめどに公益財団法人への移行を視野に体制整備を進めていきたい」
 --どのような取り組みが助成対象になるのか。 
 「若手技能者の採用・育成と資格取得に関わること、女性技能者の継続就労に関わること、外国人技能実習生の受け入れに関わることを対象とする。本年度の募集は若手技能者の取り組みに絞り、来年度から他にも広げる。(11月25日に)募集を始めてから、これまでに『こういうものは対象になりますか』『戸田建設と取引はないのですが、よいのでしょうか』といった問い合わせも頂いている」
 --これからの建設産業についてどう考える。
 「担い手の確保・育成のためにも、建設業全体のイメージアップと生産性向上を進めなければならない。建設産業はものづくり、国土の基盤づくりを担う社会的な産業であり、これからも未来に向かっていくという意味で基金の名称も『みらい』としている。この取り組みを広く知ってもらい、前向きに応募していただけることを期待している。来年2月には第1回の助成対象を公表する。担い手育成に有効な事例を紹介し、普及させていくことでより広い社会貢献を行っていきたい」。
 【一般財団法人戸田みらい基金】
 △設立=2016年10月3日
 △評議員=網谷駿介(戸田建設社外取締役)、内田俊一(建設業振興基金理事長)、大平茂(弁護士、ユアサハラ法律特許事務所)、鞠谷祐士(戸田建設管理本部長)
 △理事=理事長・今井雅則(戸田建設社長)、遠藤和彦(向井建設社長)、小野邦久(東日本建設業保証相談役)、蟹澤宏剛(芝浦工業大学工学部教授)
 △監事=中里哲三(公認会計士、中里哲三事務所)。

(日刊建設工業新聞様より引用)