戸田建設/担い手育成へ基金創設/3事業に年2千万~3千万円給付

 戸田建設は、将来の建設業界を支える担い手の育成を資金面から支援する「一般財団法人戸田みらい基金」を設立し、25日に本年度の対象案件の公募を始めた。25日に東京都内で会見した戸田建設の今井雅則社長は「担い手不足の解決は建設産業全体の課題。建設産業の発展に貢献したい」と述べた。理事長は今井社長が兼務する。=2面に関連記事
 基金の所在地は東京都中央区京橋1の7の1。基金が行う事業は、▽若手技能者の採用・育成と資格取得に効果的で先駆性のある活動への費用(全額または一部)の給付▽女性技能者の継続就労に向けた子女の認可外保育施設などへの預け入れ費用の給付(一部)▽外国人技能実習生の受け入れに関する費用(一部)の給付-の三つ。同社が基金設立時に用意した資金は4000万円で、3事業に毎年2000万~3000万円の給付を想定している。
 本年度(16年10月3日~17年3月31日)の給付対象は、若手技能者の採用・育成と資格取得に関する活動に限定する。募集期間は12月28日まで。給付対象は専門工事会社・団体で、1件当たりの上限は100万円。多能工育成プログラムや工業高校のインターンシップ実施といった専門工事会社などの創意あふれる活動を奨励する。来年2月下旬に結果を公表する。募集要項は同社のホームページ(http://www.toda.co.jp/)で公表している。
 来年度からはこれに加え、子育てを理由に働くことができない女性技能者の継続就労と外国人技能実習生の受け入れに対する給付も順次行う。女性技能者向けの給付は個人が対象で、0歳から小学校入学まで継続して支援する。外国人技能実習生向けの給付は専門工事会社が対象で、初年度の受け入れ費用と現地視察費用を給付し、実習生の技能習得を促進する。
 今井社長は基金設立の意図について「離職を防ぎ、女性が活躍できるよう支援したかった。企業を超えた活動は業界、社会にインパクトを与える」と強調。その上で「当社の協力会社以外の企業も支援する。公共性、透明性、安定性を重視し、基金の形を取った」と説明し、3年後をめどに公益法人化する方針も明らかにした。
 基金設立に関する記者会見の前に講演した谷脇暁国土交通省土地・建設産業局長は今回の取り組みについて「こうした活動が業界で広がれば全体として人材育成・確保にプラスになる」と述べ、具体的な活動の成果に期待を表明した。

(日刊建設工業新聞様より引用)