技・人づくり専門工事業ファイル・7/菅原設備/水道工事から総合設備へ

 ◇仕事もプライベートも充実させる

 菅原設備(愛知県津島市)は、愛知県内全市町村の指定工事店となっている水道設備の専門工事会社で今年、創業20年を迎えた。受注の9割がハウスメーカーからで、水道管の引き込みから宅内すべての水回り工事までを一手に引き受ける。昨年3月、父親から社長職を引き継いだ菅原直樹社長が目指すのは総合設備工事業。500人の陣容で売上高100億円を確保する企業群へと、成長させる目標を掲げる。
 単体の直近売上高は8億55百万円。12年に買収した光栄設備(愛知県大府市)、15年に設立した元社員職人による三愛(同津島市)という二つの工事子会社、さらに08年に設立した資材卸のアクアテック(同津島市)をグループに抱え全体で9億80百万円を売り上げる。
 13年には持ち株会社としてAGILE INNOVATION(アジャイル・イノベーション)を設立。菅原設備を含めた4社が傘下に入るグループ体制を構築している。持ち株会社の社名は「スピード感を持って革新する」という意味がある。
 今後は空調、ガス、電気なども取り込む総合設備工事会社グループを志向。その一環で800万円を投じて自社保有のガス燃料車向けバルクタンクを4月に開所し、コスト削減だけでなく、事業拡大への次の一手につなげたい考えだ。県内の拠点拡大も図り、アフターメンテナンスの仕事をきめ細かく獲得する体制整備も進めていく。
 毎年の経営指針書を社員に説明し、15年後をめどに売上高100億円の成長戦略を描く菅原社長にとって財産は人材であり、育成にも力を注いでいく方針だ。
 菅原設備の社員数は45人。うち現場の職人は25人で、外国人技能実習生を含む体制で日々の施工を担う。6年ほど前から始めた定期採用でこれまで18人ほどを採用。平均年齢は31歳と若い。
 新入社員はこれまで、1~2カ月の社内研修後、施工要員は1カ月の現場一時配属を経て、正式配属してきた。17年度からは、菅原社長が活動に参画する職人育成校の利根沼田テクノアカデミー(群馬県沼田市、桑原敏彦校長)で7~9月の3カ月間、みっちり訓練を積んで即戦力に育てる。
 アカデミー入校前の1カ月間の一時配属は、各自で課題を見つけて研修に臨むために考える期間と位置付ける。こうしたやり方が功を奏してか、実習生を含め7人の修了者から1人も離職者を出していない。今後はフォローアップ研修や、アカデミー講師として派遣することなどを通じて、習得した技能を確たるものにすることも試みる予定だ。実習生を新たに成長市場のミャンマーから呼び、帰国後も活躍できるよう、19年6月をめどに現地法人の設立も計画している。
 若い人材の確保へ働き方改革は欠かせない要素で、「仕事とプライベートの両方を充実させる会社でありたい」という。4週8休はまだ実現できていないが、子どもの授業参観や運動会が予定されていれば、事前の届け出で、休暇を取得できる。その分の仕事を他の社員でカバーする雰囲気作りにも力を入れている。

(様より引用)