技能労働者数、17年は3年ぶり増加/29歳以下は0・5万人減/国交省分析

 建設業に従事する技能労働者のうち若年層(29歳以下)の数が昨年、36・6万人と前年に比べて0・5万人減ったことが、総務省の労働力調査で明らかになった。技能労働者の総数は331万人と前年よりも5万人増えたが、若年層はやや減少で推移。生産年齢人口が減り続け他産業との人材獲得競争が激化する中、若い世代が入職条件にする賃金や休暇で、さらなる取り組みが求められそうだ。
 総務省が毎月発表している労働力調査のデータを、国土交通省が建設業に特化して独自に分析。昨年12月の調査結果が1月30日に発表されたのを受け、年平均の推移をまとめた。
 技能労働者数のピークは1997年の455万人。それ以降、減り続けていたが、2010年の331万人を底に微増で推移。だが15年に再び331万人となり、16年は326万人に減少したものの、17年は331万人と3年ぶりに増加した。29歳以下を見ると、14年36・4万人、15年35・7万人、16年37・1万人で推移。17年は36・6万人となり近年と同水準を維持した。
 技術者や事務系を含めた建設業就業者数は498万人と前年よりも6万人増えた。このうち55歳以上の割合は34・1%と横ばいで推移する一方、29歳以下の割合は前年を0・4ポイント下回る11・0%となった。ベテラン層の活躍促進や離職抑制対策などにより、全体の中で若年層の割合が目減りして見える形となった。
 国交省は公共工事設計労務単価の引き上げや社会保険加入対策など、賃金や雇用の安定に関する取り組みを実施。さらに週休2日工事の拡大、教育訓練の充実など、技能労働者の入職・定着を促進する取り組みが奏功したとみられる。
 総務省調査で17年の全産業就業者数は6530万人(前年比1・4%増)。年齢層別では「高齢層増加・若年層減少」で、建設業と同様の傾向となった。製造業でも総数や高齢層が増える一方、若年層は減少した。建設業が産業間の人材獲得競争を勝ち抜くためには、若い世代の入職を促進するさらなる取り組みが不可避になる。
 厚生労働省が7日に発表した毎月勤労統計調査(17年速報値)を見ると、建設業の実労働時間(月平均)は製造業よりも8・2時間長い。出勤日数も製造業と比べて1・6日多く、実労働時間の格差要因になっているようだ。データが示す雇用実態は、将来産業を支える若者にとって建設業を魅力的な産業にする方策を考える上で参考になりそうだ。

(日刊建設工業新聞様より引用)