担い手コンソーシアム/連携NW構築支援で意見交換会開く/地域の技能者育成事例紹介

 建設産業担い手確保・育成コンソーシアム(事務局・建設業振興基金)は21日、地域連携ネットワーク構築支援の意見交換会を東京・虎ノ門の振興基金内で開いた。地域で技能者養成に取り組もうと、廃校を活用して人材を育成したり、躯体系職種が合同で工業高校などに出前講座に出向いたりする事例を紹介しながら、参加者と意見を交わした。
 意見交換会は、9月30日、11月2日に続く3回目。振興基金の内田俊一理事長は、「コンソーシアムの目的はこの産業に教育訓練する仕組みをビルトインすること。きょう報告いただくのは、地域連携ネットワークの中でも一番前を走っている取り組みだ」と述べ、各地域にも同様の活動が広がっていくことに期待を示した。
 報告団体のうち、群馬県板金工業組合は、群馬県沼田市で4月に開校した利根沼田テクノアカデミーの活動を桑原敏彦校長が紹介。3カ月に及ぶ訓練を板金、瓦の2コースで計26人が参加したのに続き、17年度は大工、設備を含めた45人の訓練生の確保を予定している。
 桑原氏は「積極的な営業をかけなくては人材は集まらない」と今後の運営の課題を示した。来年度の2期生からは、県の認定を取得し、送り出す企業負担を減らした育成が可能になるほか、別の廃校を使ってドローン研修を行うといった計画の一端も紹介した。
 関西鉄筋工業協同組合の岩田正吾理事長は、在阪の専門工事団体が共同で、とび、鉄筋、型枠大工、圧接、左官の5職種合同で工業高校や専門学校への出前講座を実施し、生徒に「職人の息づかいを間近で感じてもらう」とした。来年2月に府の認定を取得し、会員各社の社員を対象に訓練を始める計画も説明した。
 建設産業専門団体四国地区連合会(建専連四国)も沼田と同様に廃校を利用して10月に開講した高松市の職人育成塾について、岡村真史代表理事が経過報告。細分化された職種ではなく、内装施工を一くくりにして人材を募集し、育成に取り組んでいる現状を説明した。岡村氏は「職人をブランド化し、全国に育成塾のネットワークをつくっていきたい」とし、離職防止に役立てる考えを示した。女性が活躍できる仕組みづくりの一環で「企業内保育の検討も始めた」と述べた。
 3団体による事例報告に続き、補助金に頼らない活動の継続、講師の確保など、育成をめぐる各種課題について意見交換した。この中で蟹澤宏剛芝浦工大教授は、「教える人を育てる学校が必要になる」と指摘した。

(日刊建設工業新聞様より引用)