政府/「ハイスペック限定」円借款創設/インフラ輸出支援、長大橋・トンネルに適用

 政府は日本企業のインフラ輸出支援策を資金面で強化する。政府開発援助(ODA)の円借款の特例メニューとして、24日付で「ハイスペック借款」を創設した。通常の円借款と比べ返済金利を低く設定し、供与先の途上国政府の費用負担を減らす。適用対象は、長大橋や長大トンネルなど、日本企業の技術力が生かせる品質や安全に優れた「質の高い」プロジェクトに限定する。
 ハイスペック借款の創設は、政府が15年11月に作った日本企業のインフラ輸出戦略でフォローアップ策として打ち出していた。
 政府は同日付でハイスペック借款の創設と併せ、その適用基準も明らかにした。安全性やライフサイクルコストの抑制効果などに優れた質の高いプロジェクトやシステムの開発などに対象を限定する。受注する企業の国籍は従来の円借款と同じように日本には限定しないが、ハイスペック借款で設定した適用基準はいずれも日本企業が得意としており、日本企業が受注で有利になるとみている。
 ハイスペック借款を使える主なプロジェクトとして、道路分野ではシールド、沈埋、NATMの各工法を使う長大トンネル、斜張橋、エクストラドーズド橋、つり橋、波形鋼板ウェブPC橋の各構造を採用する長大橋を列挙した。治水、港湾、空港、鉄道、上下水道などについても、同借款を財源にできるプロジェクトやその工法、システム開発などの要件を列挙している。
 このほか、政府は同日付で途上国の政府関係機関や地方自治体などへの「サブ・ソブリン向け円借款」を創設。昨年4月に創設したドル建て借款の返済金利基準も明確にした。

(日刊建設工業新聞様より引用)