政府/インフラ維持管理で新技術導入拡大/未来投資戦略素案で目標値設定

 政府は建設分野で新技術の導入を拡大する。インフラ全般の維持管理では老朽化した重要構造物の点検や診断を対象に、ロボットやセンサーなどを導入する施設管理者の割合を2020年ごろまでに20%、30年までに100%達成する新しい目標を設定。18年度は1000件以上の工事で人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)など、新技術・工法・材料の導入を目指す。=2面に関連記事
 建設分野で活用する新技術の拡大方針は、4日開いた未来投資会議(議長・安倍晋三首相)で報告された国の18年度版成長戦略「未来投資戦略2018」の素案で示した。18年度版成長戦略は今月中旬に閣議決定する。
 素案で示した建設分野の新技術導入拡大で柱になるのは、インフラ全般の維持管理を対象にした新技術の実用化だ。4月12日開催の未来投資会議で安倍首相は測量、点検といった維持管理作業の高度化・効率化を指示。これを受け、ロボットやセンサーといった新技術の実用化を着実に進めていく目標値として、重要業績評価指標(KPI)を新たに設定する。
 安倍首相が指示した背景には、約1年前から河川の維持管理で国交省が仲介したオープンイノベーションによって開発した革新技術が実用化され、測量や点検といった作業を高度化・効率化できた成功例がある。
 インフラを所管する国交、農林水産、経済産業、厚生労働、総務、環境の各省は河川の好事例を参考に、国主導でインフラ維持管理技術のオープンイノベーションを順次開催していく方針を示した。
 建設分野の新技術導入拡大でもうひとつの柱になるのが、建設工事現場を対象にした新技術などの導入拡大となる。未来投資戦略素案には明記していないが、18年度に国交省の直轄工事1000件以上で導入目標を設定する。いずれも施工者を決める入札契約段階で導入を促す。具体的には、総合評価方式の入札で新技術活用の提案を評価する「新技術導入促進I型」の適用などを通じ後押しする。

(日刊建設工業新聞様より引用)