政府/社保未加入対策、現場入場制限で見解/国交省、適用除外あらためて周知へ

 政府は11日の閣議で、国土交通省が取り組む建設業の社会保険(雇用、健康、厚生年金)未加入対策をめぐり、作業員の現場入場制限について国会議員から提出された質問主意書への答弁書を決定した。国交省は個人で国民健康保険と国民年金に加入している事業主である一人親方と、常用労働者数5人未満の個人事業主はともに現場入場が可能との見解を提示。健康保険適用除外の取り扱いを文書で周知する考えも示した。
 政府に質問主意書を提出したのは升田世喜男衆院議員(民進)。主意書では「健康保険の適用除外となっている現場作業員の法定福利費算出手続きの煩雑さなどを理由に『協会けんぽに加入するように』との誤った指導が一部で行われている」と指摘。健康保険適用除外事業所の取り扱いに対する正しい知識の周知と、二つのケースについて正しい取り扱い方法を質問した。
 国交省は適用除外事業所の取り扱いに対して、「建設業に関する協会けんぽへの加入と国民健康保険組合への加入について」と題した書面を12年に作成し、同省ホームページに掲載するとともに、関係する行政機関や団体、建設企業を対象とした説明会で周知を行っているとした上で、あらためて行政機関や団体に文書で周知する予定とした。
 両ケースについてはともに現場に入場できるとの見解を示し、これらを盛り込んだ答弁書が閣議決定された。
 国交省が策定した「社会保険加入に関する下請指導ガイドライン」には、社会保険に加入していることが確認できない作業員について、「特段の理由がない限り現場入場を認めないとの取り扱いとすべきである」と明記されている。
 ただ、社会保険は就労形態(雇用または請負)などによって入るべき保険が異なるため、一律の判断が難しいのも実態。建設現場の事務担当者が、作業員一人一人の入場の可否を判断するのは困難といった声も業界内には少なくない。
 升田氏は現場入場制限について10月19日にも質問主意書を提出しており、それに対する政府の答弁書は同28日の閣議で決定している。

(日刊建設工業新聞様より引用)