新社長/オリエンタル白石・大野達也氏/独自技術生かし事業領域拡大

 4月1日付でオリエンタル白石の社長に就任し、6月下旬には持ち株会社のOSJBホールディングスの社長にも就く予定だ。今後、国内では新設橋梁市場の縮小が見込まれる中、独自技術を活用した工法の展開や事業領域の拡大に力を入れ、持続的な成長を目指す。
 --就任の抱負を。
 「公共工事が盛況なこともあり、業績は好調に推移している。だが、長いスパンで見れば、公共事業の減少や競争の激化による受注環境の変化も見込まれる。そうした中で安定した業績を残し続けていくことが使命の一つだ。二つ目は、これまで先輩たちが築き上げてきた仕事への情熱や責任感、使命感を若い世代にも感じてもらえるような企業風土を確立し、受注環境が厳しくなっても社員が一体となって難局を乗り越えられるような体制を築いていきたい」
 --経営方針は。
 「独自技術や工法などの付加価値を生かして受注を重ねてきた。今後も独自技術を強化・進化させると同時に、適用範囲の拡大を図る。海外への展開も視野に入れている。得意とするニューマチックケーソン工法などを中心に展開し、数年後には受注につなげたい」
 「M&A(企業合併・買収)にも引き続き注力する。ICT(情報通信技術)やIoT(モノのインターネット)を手掛けるベンチャー企業との提携や、オープンイノベーションなどで技術開発に取り組み、生産性の向上や業務の効率化を図りたい」
 --減少が見込まれる新設橋梁事業をどうカバーする。
 「新築橋梁は、メタル、PC(プレストレストコンクリート)ともに長いスパンで見れば減少していくだろう。だが、今後伸びていく事業もある。ニューマチックケーソン工法は、橋梁をはじめ治水対策や調整池での採用も広がりつつあり、2020年東京五輪後も需要が見込める。将来的には、港湾関係やリニア中央新幹線などにも適用範囲を広げていきたい」
 「補修補強分野では、高速道路の大規模更新工事や老朽化対策など、増加傾向にある案件の受注を拡大させていく。プレキャスト(PCa)化したPC建築も拡大が見込める。PCa部材を使用すれば、大型の施設を容易に施工できるメリットを生かし、事業の柱に育てていく」
 --人材の育成は。
 「当社で手掛けた過去の施工ビデオを編集し、いつでも施工方法を学習できるeラーニングシステムを導入した。協力会社の社員にも活用してもらえるようにしていきたい。構想段階ではあるが、65歳を超えた社員が現場を回り、技術指導してもらうことも視野に入れている」。(4月1日就任)
 (おおの・たつや)1983年京大工学部土木工学科卒、オリエンタルコンクリート(現オリエンタル白石)入社。2010年取締役兼常務執行役員施工・技術本部長、15年専務執行役員、16年土木本部長、広島県出身、58歳。
 座右の銘は「ストレートノーチェイサー」。趣味は読書とジャズ鑑賞。

(日刊建設工業新聞様より引用)