新社長/JFEエンジニアリング・大下元氏/民営化事業の受注に照準

 天然ガス関連のプラントやパイプライン、発電プラント、ごみ処理施設などのEPC(設計・調達・建設)をベースに、国内外で事業をさらに拡大させる。今後は自治体との連携を強化しながら運営までを担い、「街全体のインフラを支えたい」と意気込む。
 --就任の抱負を。
 「国内外で公共サービスの民営化が進むとみている。従来のEPCでの受注に加え、自治体と共同で事業運営に取り組むほか、運営権を獲得するコンセッションの受注を増やしたい。EPCで培った技術やノウハウを生かし、施設運営という新たなステージへ事業を発展させていく」
 --今後の方針は。
 「上下水道やごみ処理、発電など各施設の発注形態の垣根は10年後には崩れていくのではないか。それに向けてどう準備をしていくかが重要だ。今年は浜松市で、下水処理場とポンプ場のコンセッション事業の受注に成功した。これらの事業をさらに拡大させたい。再生可能エネルギーを中心に売電するアーバンエナジーも好調だ。設立当初は、売上高50億円ほどを見込んでいたが、現在は170億円を見込めるほどにまで成長した。再生可能エネルギー由来の電力は底堅い需要があり、しっかりと対応していく」
 --事業の目標は。
 「本年度は受注高5000億円、売上高4200億円、経常利益250億円の目標を掲げた。上期の受注高は2400億円ほどまで見込めている。下期は、官公庁案件に加え、海外案件にも特に力を入れる。海外で受注高700億円(16年度約250億円)を達成すれば、業績目標をクリアできるとみている」
 --海外での事業展開は。
 「ドイツの現地法人スタンダードケッセル・バウムガルテホールディングスのごみ焼却炉を中心に欧州地域で300億円の受注目標を掲げた。加えてアフリカでは橋梁、フィリピンやベトナム、ミャンマーでは上下水道分野で、それぞれ150億円の受注を目指す。東南アジアでは、ごみ処理施設などを徐々に拡大させたい」
 --働き方改革への取り組みも欠かせない。
 「働きやすい環境を整備するため、昨年までにIT関連のシステムの整備が完了した。今後は、社員同士で多様性を認め合える風土を築きながら、育児や介護などに対応できる在宅勤務の取り組みを進めていく。課題は、現場での働き方改革だ。その解決策として週休2日のトライアル現場を設けたほか、現場での書類作成業務を減らすため、本社で集中して行うような仕組み作りを検討している。さらに協力会社の人材確保を支援するなど、連携を一層強めていきたい」。(3月13日就任)
 (おおした・はじめ)82年早大法学部卒、日本鋼管(現JFEエンジニアリング)入社。12年JFEエンジニアリング常務執行役員、14年専務執行役員、15年取締役兼専務執行役員、16年代表取締役専務執行役員。山口県出身、60歳。座右の銘は「健康第一・家族第一」。趣味はランニングで、東京マラソンにも過去4回の出場経験がある。

(日刊建設工業新聞様より引用)