日建協/17年賃金交渉、前年上回る一時金要求/引き続きベアも重視

 日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、田中宏幸議長)は20日、17年の賃金交渉に当たっての現状認識と対応方針を示した基本構想を発表した。月例賃金の引き上げと、前年を上回る一時金の確保による年収水準の改善、初任給相場の引き上げが柱。「処遇の改善はいまだ道半ば」として、月例賃金は他産業に見劣りしない必要額「日建協個別賃金水準」(35歳標準ライン、39万2800円)の達成を目指す。
 加盟組合にそれぞれの賃金水準ラインを定めた上で行動するよう求める。要求提出は3月23日、指定回答日は4月6日と設定した。
 17年の賃金交渉を取り巻く環境は、通期で増益を見込むなど業績が堅調な企業が多い中、震災復興や2020年東京五輪関連工事などの需要増に伴い労働負荷が高い状況が続くとして、「組合員は引き続き厳しい労働環境で働くことが予想される」と指摘。担い手不足への対応と産業の持続的発展のために、個別賃金水準の達成が「不可欠」とした。安心して働き続けられるよう月例賃金の重要性を強調し、引き続きベースアップ(ベア)要求を重視する姿勢も示した。
 一時金については、仕事の努力が報われ、意欲の高揚と若手の離職防止につながるよう「昨年実績以上」を目指すとうたった。初任給は加盟35組合のうち26組合が標準ライン(21万5000円)を達成していることを踏まえ、優秀な人材の確保に向け各組合ごとに目標を定め行動するよう要請した。加盟組合の16年の交渉結果によると、一時金は4・24カ月(加重平均ベース)。4カ月を超えたのは現行の調査方法にした02年以降で初となっている。
 16年は26組合がベアを要求し23組合が獲得。一時金のアップを要求したのは31組合で前年実績以上で妥結したのが30組合だった。初任給は、要求した5組合と、会社側からの提示で上昇した18組合を合わせて23組合で引き上げられた。17年の賃金交渉に向けては、16年12月時点でベア、一時金のアップとも28組合が要求を検討中。初任給は8組合が引き上げを求めている。
 要求実現に向け、日建協は「仕事も処遇も確かなものに!」のキャッチコピーを掲載したポスター=写真=を配布する。

(日刊建設工業新聞様より引用)