日建連幹部が会見/「人手不足は虚像」「対応力に余裕」強調/建設産業政策会議に期待

 日本建設業連合会(日建連)の中村満義会長ら幹部は20日、理事会後に記者会見し、「処遇を改善すれば供給力に不安はない」とした労働委員会のリポートについて、日建連の主張を積極的に発信する考えを示した。中村会長は、業界の供給力不足が指摘されていることに対し「建設業への理解が進んでいない」と指摘。山内隆司副会長は、技能労働者の数と1人当たりの着工床面積の推移から、「需要増への対応力は十分ある」として、「『人手不足』はマスコミがつくった虚像だ」と強調した。
 労働委は18日の会合で「技能労働者不足に対する考え方」と題したリポートをまとめた。公共投資削減論をはじめ、人手不足の認識が生じさせている問題を是正するのが狙い。会見で宮本洋一副会長は「予算編成前になると『(供給力不足で)施工できない』という意見が出てくる。識者に(供給力があることを)きちっと理解してもらいたい」と述べた。
 供給力は民間工事の営業活動の中で、工事費の説明などに使われることがある。供給力に不安がないとする主張の影響について山内副会長は、「『この値段で施工する業者がいないから供給力不足』と言われている」と指摘した上で、「労働者の賃金は上がっている。いくらなら工事が行えるのか、という議論をしなければならない」と述べた。中村会長は「物価高騰前の計画を今はできないと説明する時に(供給力不足を安易に)言い訳にしたのが人手不足論の原因になったかもしれない」と述べた。
 国土交通省が設置した建設産業政策会議について、中村会長は「持続的な発展に向けた議論はありがたい。選ばれる産業への道筋を示してほしい」と期待を寄せた。生産性向上のための官民コンソーシアムの設置準備が進んでいることについて宮本副会長は「現場の課題を拾い、提案したい」と述べた。同省が公共工事の準備・後片付け期間を改定したことについては「現場に合う仕組みを来年の意見交換会で申し上げたい」と語った。

(日刊建設工業新聞様より引用)