日建連/山内隆司新会長就任、新体制が始動/会員の総力挙げ課題に対応

 日本建設業連合会(日建連)は4月28日、東京都内のホテルで定時総会・理事会を開き、任期満了で中村会長(鹿島代表取締役会長)が退任し、副会長建築本部長を務めていた山内隆司大成建設代表取締役会長が新会長に就く人事を正式決定した。山内新会長は、担い手の確保・育成と生産性向上に意欲を見せ、「働き方改革」「インフラ輸出」「2020年東京五輪への貢献」を課題に列挙。「会員の総力を挙げて取り組む」と表明した。
 役員改選では、山内新会長が建築本部長に押味至一副会長(鹿島社長)を指名。土木本部長は宮本洋一副会長(清水建設代表取締役会長)が続投する。
 山内新会長は就任のあいさつで「建設業のさらなる発展に向け、全力で取り組む」と所信を表明。新体制で臨むに当たり、「担い手の確保・育成と生産性向上の実現に至る道筋を付ける」と抱負を述べた。事業環境への適応と日本経済の再興のための課題に、働き方改革、インフラ輸出、20年東京五輪への貢献の三つを列挙。担い手確保のために長時間労働の是正と就業環境の改善は不可避で、時間外労働の上限規制の将来の適用も控えることから、「5年をめどに週休2日を定着させることを目標に活動する」と決意を述べた。
 技能者の経験や技量を記録する「建設キャリアアップシステム」については、「普及促進が不可欠」と指摘。「一人親方や非正規労働者の多い技能者が『オールジャパン建設業株式会社』の一員としての地位を確立することになり、処遇の安定と現場の効率化が進む」と効果を強調した。週休2日の定着とシステムの普及によって「後進性の強い建設業が一気に近代産業として生まれ変わる」と強い期待も示した。
 インフラ輸出には、海外建設協会と連携して対応。五輪については、建設業の貢献や技術力を発信する好機になるのに加え、「若者を呼び寄せる動機付けになる」として、関連工事の円滑な施工に努める考えを示した。東日本大震災や熊本地震など災害への対応を建設業の社会的使命の一つに挙げ、「万全の態勢で臨む」と強調した。
 退任した中村会長については「(日建連を)衆目を集める存在に導いてくれた」とその功績をたたえた。
 《三つの課題のポイント》
 ■働き方改革の推進
 △担い手の確保に長時間労働の是正と建設業の就業環境の改善は不可欠
 △おおむね5年をめどに週休2日を定着
 △建設キャリアアップシステムの普及促進
 ■インフラ輸出戦略への貢献
 △政府の成長戦略に呼応
 △世界の膨大なインフラ需要を積極的に取り込み、経済成長につなげる
 △インフラ産業と連携
 △海外建設協会と要請・提言
 ■20年東京五輪への貢献
 △建設業の実力を世界に示し、貢献する建設業の姿を社会に発信
 △若者を建設業に呼び寄せる動機付けに
 □活動ますます充実を/中村満義前会長がエール□
 中村氏は会長退任のあいさつで、13年4月の就任からの協力・支援に謝意を示し、「山内新会長の下、建設業界のさらなる発展と会員各社の成長につながること、日建連の活動のますますの充実を目指すことを期待する」と新体制にエールを送った=写真。
 中村氏は「旧日本土木工業協会の会長を2年、3団体が合併した後の新生日建連で土木本部長を2年、13年4月に野村哲也前会長の後を受けて会長を4年務めさせていただいた。役員、会員企業の皆さまのご協力のおかげで本日を迎えることができた」と謝意を表明。「いろいろなことがあったが、3団体を一つの日建連に統合できたことが思い出深い。4年の間に業界、政治・経済いずれもが劇的に変化した。そうした中で、『長期ビジョン』を取りまとめた。この方向性に間違いはないと確信している」と述べた。

(日刊建設工業新聞様より引用)