日建連/生産性向上事例集を作成/23社の取り組み紹介、会員に水平展開

 日本建設業連合会(日建連)は、生産性向上の事例集=写真=をまとめた。生産性向上推進本部(小原好一前田建設代表取締役会長)のうちの23社による土木13事例、建築10事例を集めた。トンネルや住宅などの工事に適用した急速施工技術やICT(情報通信技術)を活用した取り組みと、その効果などを紹介。工期の抑制などにつながる生産性向上について、会員企業の取り組みが分かりやすく伝わるよう工夫してある。
 策定したのは「生産性向上事例集2017」。会員企業ごとに1事例ずつ、工事名と工事種類、発注者を挙げ、事例を分類した上で、工事概要とともに合理化や省力化などの取り組みを記載した。
 ビルディング・インフォメーション・モデリング(BIM)、コンストラクション・インフォメーション・モデリング(CIM)、プレキャスト(PCa)といった用語の解説も載せた。事例集はホームページに掲載する。内容の更新を視野に入れている。
 事例を見ると、わき水の多いトンネル工事で工程の遅れが懸念されたために採用した大容量・高性能吹き付けコンクリートによって、1時間当たりの施工量を2倍に増やしたり、BIMを駆使した設計施工で着工時の不整合をゼロに近づけたりしている。
 働き方改革を切り口に現場の取り組み方針を紹介した社や、「今後の課題」として技術改良の方向を示した社もある。土木の13事例と建築の10事例は、現場従事者1人当たりの1日の施工高が土木は15・9万円、建築は11・5万円となり、日建連全体の16年度の実績(土木11・6万円、建築10・9万円)を上回るという。
 時間外労働の罰則付き上限規制を導入する働き方改革に伴い、建設工事の適正工期設定ガイドラインを政府がまとめるなど、建設業に対する支援措置が打ち出される一方、工期延伸を懸念する発注者もある。そこで日建連は事例集を活用し、工期延伸の抑制などにつながる会員企業の代表的な取り組みをアピールすることにした。日建連の会員企業は、生産性向上の指針「生産性向上推進要綱」に基づき、それぞれが対応を急いでおり、事例集を通じて優良な取り組みの水平展開も促す。

(日刊建設工業新聞様より引用)