日建連/週休2日推進本部が基本方針決定/原則は土曜閉所、17年内に行動計画策定

 日本建設業連合会(日建連、中村満義会長)が設置した「週休二日推進本部」(本部長・井上和幸清水建設社長)は18日、東京・八丁堀の東京建設会館で初会合を開き、週休2日の定着を推進するための基本方針を決めた。5年程度での定着を目標に設定。17~21年度の行動計画を17年中に策定する。原則は4週8休ではなく「現場の土曜閉所」。本部が推進方策を検討し、行動計画にまとめる。
 基本方針は、週休2日の実行・定着に向けた検討指針の位置付けで、考え方や検討課題を列挙。19日の理事会に報告された。
 行動計画の策定に当たっては、会員の協力会社組織や専門工事業団体などと意見交換する。行動計画は実質的に18年4月にスタート。休日の量は各社の生産力に影響するため、祝日や対象現場などは会社や現場の裁量とするか、「カレンダー通りの休日取得の強硬論」(日建連幹部)を選択するかなどを議論する。
 週休2日は、「工期の延長に直結し、技能者の給与や仮設資機材の料金にも影響する」(井上本部長)ことから、官民の発注者への働き掛けの一環として、国土交通省が設置する「発注者を含めた関係者で構成する協議会」に参加。民間も含めた発注者に協力と理解を促す取り組みを検討する。休日増で日給制の技能者の総収入が減らないよう、労務単価の改善、割増賃金、社員化のあり方も検討する。
 18日の初会合で井上本部長は「週休2日は、担い手確保のために絶対に必要」と指摘すると同時に、コストアップが避けられないため、発注者の理解を含む実現方策の検討に意欲を見せた。本部は会員企業の土木、建築事業の首脳で構成しており、「(週休2日は)産業の生き残りを懸けた一大プロジェクト」とも呼び掛け、協力を求めた。出席した国交省の谷脇暁土地・建設産業局長は、本部の設置による具体的な対応に謝意を表明し、「大いに期待している。できる限りのことを力を合わせて推進したい」と述べた。
 週休2日の推進は、若い担い手の確保と、長時間労働の是正を目的に政府が決めた「働き方改革実行計画」に呼応。法改正を含め約7年後とみられる建設業の時間外労働の上限規制適用を前に対応できる環境を整える。会員企業の取り組みとともに発注者の理解と協力が欠かせないだけに、基本方針を踏まえた本部の活動が注目されそうだ。
 □井上和幸氏「地道に粘り強く」□
 発注者を含めた協議会の設置など政府の「働き方改革実行計画」に全政府的なバックアップ施策が盛り込まれた。呼応して会員企業の建築・土木事業のトップ32人と同数の実務担当者で構成する推進本部を設置し、日建連の本気度が端的に表れた強力な体制を整備した。国交省の指導、支援を得ながら週休2日の普及定着に全力を挙げたい。産業の生き残りをかけた一大プロジェクト。地道に粘り強く取り組む。これまで以上に官民の協力が鍵になる。
 □谷脇暁氏「力合わせて推進」□
 週休2日を推進する非常に強力な体制の本部設置に大変感謝するとともに大いに期待している。できる限りのことを力を合わせて推進したい。他産業との人材の奪い合いの中で、思い切った形で若い人が来る業界にしなければならない。長時間労働の是正は大きな課題。建設業は他産業ではほぼ当たり前の週休2日が実現していない。どうしても推進する必要がある。難しい課題もある。本気で建設業が取り組んでいることを外に発信していく必要もある。要望があればどんどん言ってほしい。
 《基本方針のポイント》
 △会員会社と協力会、専門工事業団体、労働組合と意見交換し、7月末に論点整理、9月末に推進方策の素案、17年中に「週休二日実現行動計画」を策定。計画のスタートは18年4月
 △進ちょく、週休2日の普及をフォローアップ
 △今から5年程度で週休2日を定着
 △4週8休を目指すのではなく原則として「現場の土曜閉所」
 《検討課題》
 △休日(祝日、5月の大型連休、盆休み、年末年始休暇)や対象現場(新設・新築、改修、山岳土木など)
 △工期延伸、コストアップを社会全体に受け入れてもらうための官民の発注者に対する働き掛け
 △業界内の意識の徹底
 △適切な工期設定や、公共工事の発注の平準化と積算基準の改定などの環境整備
 △単価の改善、割増賃金の支給、社員化(月給制)など、稼働日数が減少しても建設技能者の総収入が減らない方策
 △自助努力(生産性向上、週休2日が前提の契約締結、下請取引の適正化、工期・価格のダンピング排除。

(日刊建設工業新聞様より引用)