日本工営/下水管路の早期復旧へ優先補強箇所を評価手法開発/復旧期間を比較・検証

 日本工営は、大規模地震で被災した下水管路を早期に復旧する視点から優先補強箇所を評価する手法を開発した。下水管の更生工法「SPR工法」を使い、老朽化した管路網の各箇所を耐震補強しておいた場合の復旧期間を比較・検証できる。耐震補強を優先的に行うべき箇所などが事前に分かるため、投資効率も考えた地震に強い下水管路網の構築に役立つ。
 SPR工法は、既設管の内側に硬質塩化ビニル製プロファイルの更生管を作り、既設管と更生管の隙間に裏込め材を充てんして一体化。新管と同等以上の耐久性を備える複合管として再生する。最近は国内だけでなく、欧米やアジア各国でも採用実績が増えつつある。
 日本工営はSPR工法を紹介する英文書籍の作成や、下水管をSPR工法で効率的に更生するための設計手法の確立などに取り組み、東京都と東京都下水道サービスと共同で世界各国に売り込むことも検討中。国内でのSPR工法の適用拡大ツールとして、被災後の早期復旧の観点から優先的に管路の補強・修繕が必要な箇所を評価する手法も確立した。
 管の老朽化状態や、管路間の代替機能などを総合的に評価し、復旧期間の各種シナリオを提示する。ある地方自治体の管路網で検証した結果、復旧に要する期間が「耐震化なし」で37日だったのに対し、「一部路線の耐震化」では25日、「上流路線の耐震化」では17日に短縮したという。この手法を使うと、地震で管路が寸断され、雨水・汚水を流す能力が止まっても、できる限り早い復旧につなげられる補強提案ができる。
 同社は、下水道台帳管理やストックマネジメント(中長期投資計画支援、長寿命化策定支援)、アセットマネジメント(財政管理支援、経営診断)の各種システムと併せて地方自治体などに提案。下水管路の更生を核に維持管理業務の受注拡大を図る。

(日刊建設工業新聞様より引用)