日本橋周辺5地区再開発(東京都中央区)/首都高地下化で検討進む/準備組合

 ◇ビジネス・金融の機能集積
 首都高速道路の地下化の方針が決定した日本橋(東京都中央区)の周辺5地区で、再開発に向けた動きが加速している。いずれの地区も準備組合が国家戦略特区制度や、首都高の地下化に伴う立体道路制度の活用をにらみ、土地の高度利用につながる施設計画の検討を進める。再開発によって、ビジネス・金融の機能集積を図るほか、水辺空間の創出に取り組み、日本橋周辺のにぎわいと魅力の向上を目指す。
 再開発事業が検討されているのは、▽八重洲一丁目北地区▽日本橋一丁目1・2番街区▽日本橋一丁目中地区(4~12番街区)▽日本橋一丁目東地区▽日本橋室町一丁目地区。
 中央区によると、5地区すべてで国家戦略特区制度の認定を想定しており、既に日本橋一丁目中地区(都市計画決定予定=18年1月)、同東地区(同=18年度)、八重洲一丁目北地区(同=同)は東京圏国家戦略特別区域会議に提案済み。残る2地区は現在、合意形成などを進めている段階で、提案時期は未定という。
 5地区で最も検討が進んでいるのは、日本橋一丁目中地区(日本橋1の4~12、区域面積3・9ヘクタール)だ。「日本橋一丁目中地区(4~12番街区)再開発準備組合」が既存の日本橋一丁目三井ビル(COREDO日本橋)を改修するほか、3棟・総延べ40・6万平方メートルの再開発ビルを整備する。21年度の着工、25年度の竣工を目指す。事業協力者として三井不動産、野村不動産が参画。都市計画・事業コンサルタントは日建設計が担当している。
 東京駅に近い八重洲一丁目北地区(八重洲1の1、2、区域面積1・6ヘクタール)では、「八重洲一丁目北地区再開発準備組合」が計画作りを進めている。事業協力者は東京建物と大成建設が担当している。
 隣接する日本橋一丁目1・2番街区(日本橋1の1、2、同1・2ヘクタール)は、「日本橋一丁目1・2番街区再開発準備組合」が事業協力者の三井不動産とともに計画を検討中だ。
 八重洲一丁目北地区も日本橋一丁目1・2番街区も、都市計画コンサルタントは日本設計、事業コンサルタントは都市ぷろ計画事務所が担当している。
 「日本橋一丁目東地区市街地再開発準備組合」は、日本橋一丁目東地区(日本橋1の14~18、20、21、同0・9ヘクタール)への日本橋郵便局の敷地の編入を視野に、施設計画を検討中という。事業協力者として東急不動産、三井不動産、清水建設が参画。都市計画・事業コンサルタントは日本設計が担当している。
 4地区の対岸に位置する日本橋室町一丁目地区(室町1の5一部、6~8、同0・8ヘクタール)で再開発を計画するのは「日本橋室町一丁目地区再開発準備組合」。事業協力者は三井不動産と清水建設、都市計画コンサルタントは日建設計、事業コンサルタントは佐藤不動産鑑定コンサルティングが担当している。
 日本橋一丁目中地区を除く4地区は、首都高速道路の地下化で検討されている立体道路制度の活用で施設計画が大きな影響を受けるとの見方もあるため、地下化の検討内容を踏まえながら詳細な施設計画を固める。いずれも用途地域は商業地域の指定で、容積率は600~800%、建ぺい率は80%を上限としているが、立体道路制度が採用されれば、地下化の費用負担が発生する代わりに、容積率の割り増しなどの優遇措置が受けられる。
 このほか、東京国際金融センター構想の金融軸に位置付けられている永代通りに4地区が近接している。再開発によって、日本橋周辺に金融分野などのビジネス拠点となる多様な機能集積を図り、「金融の街としての特色を取り戻したい」(中央区関係者)考え。金融軸上の茅場町・兜町地区や大手町の常盤橋地区などとの連携も視野に入れる。

(日刊建設工業新聞様より引用)