東京・葛飾区/JR新金貨物線の旅客化検討/LRT導入へ18年度に概略計画案

 東京・葛飾区は、JR新金貨物線を活用した次世代型路面電車(LRT)整備事業の具体化に乗りだす。17年度に実施した同線利活用の検討成果として、LRT導入の優位性が確認できたことから、区は踏み込んだ検討に入る。LRTを導入した場合の概算事業費や施設計画などを盛り込む概略計画案、需要予測、事業採算性などをまとめる。
 区は11日、概略計画案の策定など関連業務を含む「公共交通網構築に向けた調査検討委託(その2)」の公募型指名競争入札を公告した。概略計画案の策定に加え、おおむね10年後に区が目指すべき公共交通網の在り方の検討、実現のための具体的な施策「公共交通網整備基本方針(案)」の作成などを行う。予定価格は2934万円。履行期間は19年3月25日まで。
 新金貨物線はJR常磐線の金町駅と総武線の新小岩駅を結ぶ単線の貨物専用線で、延長約6・6キロ。区は1994年度と2003年度の2回にわたり旅客化を検討。国道6号との交差や既存貨物線との共存などを課題に挙げた。
 17年度は有識者などで組織する「葛飾区公共交通網構築に関する調査検討委員会」を設置。これまで3回開催され、LRTや鉄道化、バス高速輸送システム(BRT)などの手法を検討してきた。検討内容を踏まえ調査検討委は3月に中間まとめを作成。車両の魅力による観光需要の増加や、低床車両によるバリアフリーの向上が期待できるメリットを挙げ、LRTの導入を念頭に検討を進めるとした。
 区の担当者は「計画や需要を数字に落とし込んだ上で、JRと協議を進めていきたい」と今後の見通しを説明。JR東日本の幹部は「区からは、新金貨物線を含む区内全体の公共交通網の構築の在り方の検討について協力をときている。こういった視点では相談に乗っていく段階だ」と話している。

(日刊建設工業新聞様より引用)