東京都、東建/入札契約制度改革で意見交換/中小企業の本音相次ぐ、応札意欲の減退も

 東京都と東京建設業協会(東建、飯塚恒生会長)が25日に行った意見交換で、都が試行中の入札契約制度改革に対し、東建から見直しを求める意見が相次いだ。飯塚会長は「改革の試行で、中小企業の入札参加への意欲は少なからず減退している」と述べ、一部運用の見直しを強く要望した。
 東建は、入札公告と同時に公表される発注図書の情報量が国土交通省の工事に比べ少なく、予定価格や応札額の積算に支障が出ていると指摘。この点は、経営規模に関わらず各社共通の課題になっていると訴えた。都財務局の五十嵐律契約調整担当部長は「これは制度というより、運用の問題と認識している。契約担当部門だけでなく発注・技術部門とも連携し、しっかり対応したい」と答えた。
 参加申請者が1者だけだった案件の手続きを中止する措置について、東建は「入札中止の結果、都の事業執行の遅れや企業側の負担増につながる。廃止していただきたい」と要望。1者入札の中止には、他の事業者団体からも見直しが求められていたが、「廃止」にまで言及する要望はこれまでなかった。
 東建幹部らは中小会員企業の本音として、一部工事でのJV結成の義務付け、予定価格の事前公表などの再開も求めた。
 ある幹部は「中小企業が本当は何を望んでいるのか。大企業と組んで大きな工事をやることが、モチベーションと技術力の向上に寄与していた。そこで得た技術が、次のチャレンジに生きる」と強調。「JV結成義務がないと大企業から声がかからず、受注機会が減少する」「入札制度には多様性が大切。画一的に、急激に方向転換されることが施工者には一番つらい」といった声も出た。
 意見交換の中で、東建は会員企業が抱えている実情はさまざまで、今回の意見交換での要望や提案にすべての会員が納得しているわけではないことを繰り返し説明。入札制度改革の効果・課題の検証では、きめ細かな実態把握と配慮が必要になるとの認識を示し、都の理解を求めた。
 入札制度改革をテーマにした次回の意見交換は26日に東京電業協会(東電協、江川健太郎会長)と行う。

(日刊建設工業新聞様より引用)