東京都議選/都民ファーストの会と知事支持勢力が大勝/入札制度巡る検証能力に注目

 2日投開票された東京都議選で小池百合子知事が代表を務めていた(3日付で代表を辞任)地域政党「都民ファーストの会」と公明党など支持勢力が、定数(127議席)の過半数を超す79議席を獲得し大勝した。都政改革を掲げる知事の基盤が盤石となった形だが、6月に入札契約制度を大幅改正した公共調達の先行きには懸念もある。都議選ではほとんど争点にならなかった話題だけに、今後の都議会の検証能力が注目される。
 知事は2020年東京五輪とその先を見据えた街づくり、インフラ整備を進めるに当たり、民間各社が持つ高い技術力を存分に生かせる競争環境の創出に注力している。その一環として、建設工事で6月26日に試行を開始したのが▽予定価格の事後公表▽1者入札の原則中止-などを柱とする入札制度改革だ。
 改選後の都議会には、入札制度改革の試行が進み、一定の応札・受注状況がそろった段階で、その検証能力が問われることになる。
 都議会局議事課によると、都の公共調達や予算会計などを審議する都議会財政委員会(定数14人)の現委員の任期は22日まで。今後、臨時招集される都議会で新たな委員が選出される。仮に新たな財政委のメンバーが知事支持勢力の都議から多く選出された場合でも、試行状況を踏まえ、適切な意見を知事に進言できるかどうかが試される。
 入札制度改革の効果には、既に一つの懸念が持ち上がっている。都議選後の3日、制度改革を初適用した財務局契約案件の工事12件のうち、6月30日が参加申請の締切日だった2件が必要な申請者数を満たさず、契約手続きが中止されたことが明らかになった。
 申請者ゼロの入札を中止にするのはこれまで通りの運用。加えて、財務局案件の工事入札では一層の競争性確保のため、一部の案件を除き、申請者が1者だけの場合にも手続きを中止することにしている。
 財務局は手続き中止となった工事2件の申請者がゼロ、もしくは1者だけだったのかまでは明らかにしていない。だが、1者入札を中止する運用には試行開始前から、「入札不調が増え、工期にしわ寄せが来る」との懸念が業界団体から指摘されていただけに、財務局は企業側の反応に敏感だ。
 財務局の担当者は「起工部署に工事内容や参加要件などの精査をお願いし、速やかに再公告の手続きに移る」と話している。

(日刊建設工業新聞様より引用)