東京都/入契制度改革で16団体にヒアリング/試行内容に賛否、中小への配慮不可欠

 東京都は26日、試行中の入札契約制度改革について日本建設業連合会(日建連)関東支部、東京建設業協会(東建)など計16の事業者団体から意見を聞いた。団体の規模・業種によって試行内容への賛否が分かれた。本格実施に当たっては、工事内容や中小企業などの実態に、より一層配慮することが必要だとの声が上がった。
 日建連関東支部は、予定価格の事前公表を事後公表に切り替えた措置の継続を要望。これに対し東建は「事業進捗(しんちょく)、供用開始時期、工事規模、地理的条件などを考慮の上、時間的制約が厳しい案件や事務所発注案件などを対象に、事前公表へ戻していただきたい」と見直しを求めた。
 入札参加要件からJV結成義務を撤廃した措置についても、団体によって意見が分かれた。日建連が「入札に参加しやすい環境が整備された」との認識を示す一方、東建は地域防災を担う中小企業の受注機会確保と技術力向上のため、一部案件で結成義務の復活を求めた。
 東京都中小建設業協会(都中建)も、JV結成義務を撤廃した今回の試行には反対を表明。試行を継続するのであれば、地元の中小企業のJV結成に対する加点措置の拡充などが不可欠だと訴えた。
 都中建は、中小企業基本法などが定める中小企業の定義を入札契約制度改革の効果検証にそのまま当てはめることを疑問視。制度上の定義の再考や細分化の必要性を指摘した。三多摩建設業連合会も、現行の中小企業の捉え方について「違和感がある」との見解を示した。
 小池百合子知事は「入札監視委員会の検証報告とヒアリング結果を踏まえ、本格実施の準備を進める」と強調。「完璧な答えを出すのは難しいが、現場の声に応えた改善案を講じる」考えを示した。

(日刊建設工業新聞様より引用)