東京都/入札契約制度改革を見直し/予定価格事前公表を一部再開、1者入札の扱い変更

 ◇技術者育成モデルのJV工事発注へ
 東京都は11日、建設工事で昨年度から運用している入札契約制度改革の内容を一部見直すと発表した。中小事業者の参加機会が多い一定規模未満の工事で予定価格の事前公表を再開する。中小の技術者育成を後押しするため、JVでの入札参加を求めるモデル工事も新たに導入。再発注増加の要因にもなっていた1者入札(参加申請時)を認めない措置は廃止する。
 予定価格の事前公表は、建築4・4億円未満、土木3・5億円未満、設備2・5億円未満の工事で再開。予定価格の積算に要する事務負担を軽減する。それ以外の案件はこれまで通り事後公表とする。
 単体とJV双方の入札参加(混合入札)を認める措置は原則継続する。自主的なJV結成を促すため、総合評価方式の加点幅は引き上げる。発注者がJV結成を求める「技術者育成モデルJV工事」も別途運用する。
 参加申請者が1者だけだった案件の開札を中止する措置については、入札監視委員会や複数の事業者団体、都議会の意見を踏まえて廃止する。参加者が少ない案件では入札辞退に至った原因の調査を強化する。低入札価格調査制度の運用も一部修正。過去の社会保険未加入を失格基準の一つとしていた運用は廃止する。
 1者入札の取り扱い変更は25日以降、予定価格、JV結成、低入札価格調査に関わる変更は6月25日以降に公告する案件から適用する。
 今回の試行内容の見直しによって、入札制度改革は本格実施の段階に入る。11日の定例記者会見で小池百合子知事は、これまでの試行について「17年度の平均応札者数は4・7者(16年度3・9者)に増加し、1者入札の割合は13・9%(同25・2%)に減少した」と成果を強調。今後は「中小がより参加しやすい競争環境を創出する」と狙いを説明した。

(日刊建設工業新聞様より引用)