東京都/入札契約制度改革見直し/1者入札中止を撤廃、JV結成モデル工事に報告義務

 東京都は11日に見直しを表明した入札契約制度改革の詳細を明らかにした。再発注のリスクを抱える1者入札の中止は25日に撤廃。2者以上の参加申請があることを入札手続き継続の条件にしなくても、他の制度改革の効果で競争性は高まっていると判断した。6月25日からは「技術者育成JVモデル工事」を新たに運用する。受注企業に対し、JV結成にどのような成果があったのか報告する義務を課す。
 1者入札の中止を撤廃する措置は、公営企業局を含めたすべての部局で25日から運用する。都は1者入札を認めても、予定価格の事後公表や単体・JV双方の入札参加を認める混合入札の運用継続で、公共調達全体の競争性・公正性・透明性は確保できるとみている。
 こうした取り組みでも参加者が集まらない不人気工事の解消策は、入札制度以外の側面から検討する。企業へのヒアリング結果を参考に、工事内容や施工条件などに工夫を講じることで実現を図る方向だ。
 6月25日からは、都内中小企業とのJV結成を参加要件とする技術者育成JVモデル工事を新たに運用する。大企業とのJV結成が「技術研さんや人材育成の機会になる」という、事業者団体側の意見を踏まえた措置。予定価格9億円以上WTO基準額(現在22・9億円)未満の建築工事と、同7億円以上WTO基準額未満の土木工事の中から案件を選定する。
 JVの代表者に中小企業基本法上の大企業、第2位の構成員に同法上の中小企業を置くことが条件。第2位の構成員には、45歳以下の技術者を1人以上配置する義務も課し、完工後、技術者育成の成果などを報告してもらう。
 モデル工事とは別に、中小がJVの代表者になれるよう参加要件の緩和も行う。混合入札の案件で中小同士のJV結成を後押しし、中小の受注機会アップにつなげる狙いだ。これまで代表者になれなかった建築・設備の各工事で、所定の能力要件を満たしていれば代表者になれる。
 総合評価方式を適用する入札では、都内中小企業とのJV結成を優遇する措置も別途導入する。JVでの参加者に対し、現行の倍の評価点を付与する仕組みだ。40歳以下の技術者や女性技術者の配置に対して加点する総合評価方式も新たに運用する。

(日刊建設工業新聞様より引用)