東京都/環境アセス条例見直し/施設更新の規定追加、18年度改正へ

 東京都は増加が見込まれるインフラや建築物、工場などの更新を見据え、現在運用している都環境影響評価(環境アセス)条例の内容を見直す。現行制度は施設の新設・増設を想定した内容で、更新に関する明確な規定がない。更新の手続きを追加するほか、民間事業者がより主体的に環境アセスに関わる仕組みも併せて検討する。18年度の条例改正を目指す。
 これまで既存施設の更新に当たるケースには、新設規定の適用などで対応してきた。見直しでは事業者に分かりやすいよう更新規定を新たに設ける。都庁で24日開いた都環境影響評価審議会特別部会(部会長・柳憲一郎明大教授)で、更新規定の対象とする施設の種類・規模などについて議論を開始した。
 都環境局の担当者は更新の定義として、既存施設の全部あるいは一部を除却し、同一敷地内に同一種類の施設を設置する行為を想定していると説明。審議会の外部有識者からは「道路では地下化・高架化も想定するべきだ」「主用途ではない付随施設の扱いを明確にできないか」「発電所の規定に風力発電を追加する可能性も検討するべきだ」といった意見・要望が出た。
 現行制度では、2020年東京五輪の競技会場整備など特殊な事例を除き、アセス対象事業の審議会への説明は事業者ではなく都が行っている。有識者らは事業者の社会的責任を重視し、「条例改正の一環で、事業者とのやりとりを審議会が直接行える形を検討する必要がある」と強調した。
 審議会は18年度中に制度見直しの方向性を知事に答申する。答申には事業の計画段階から実施する環境アセスの対象に、一部の公共事業だけでなく民間事業も加える上での課題や、導入の目標時期などについての提案も盛り込む方向だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)