東京都/築地市場跡地再開発/街づくりの視点骨子案、段階的開発で価値の最大化を

 東京都は19日、豊洲移転に伴う築地中央卸売市場(中央区)跡地の再開発について、街づくりの視点の骨子案を明らかにした。跡地周辺にあるインフラの整備・検討状況などを踏まえ、一度の開発ではなく段階的な開発によって、価値の最大化を図る方向性を示した。5月に視点を取りまとめ、本年度中に街づくりの方針を固める。
 骨子案は「時間軸を意識しながら適切なものを順次整備していくことにより、周辺地域の付加価値の向上、広域的な価値の向上に結び付けていくことが重要」と指摘した。
 民間のアイデアも参考に、開発の各段階が果たす役割を検討する。開発エリアの区分・範囲、順番、整備手法・主体、費用負担の在り方などは街づくりの方針で示し、順次具体化していく。開発エリアの区分・範囲は、周辺の既存施設との連携・融合を重視して設定する。
 先行して開発するエリアについては、中長期にわたって効果を発揮する機能の在り方を検討する。後に整備する部分では、先行部分や周辺地域との相乗効果を生み出す開発を目指す。
 将来の築地跡地は建設中の都道環状2号によって分断される。骨子案は、近接する浜離宮恩賜庭園との連続性を高める工夫の必要性を指摘。庭園の見え方に留意しつつ、環2側道からの出入り、環2を横断するアクセス路の確保などを検討すべきだとした。
 周辺のインフラ整備や地域との関係を踏まえ、築地跡地が備えるべき空間のイメージも示された。浜離宮との一体性を考慮する敷地西側は「A」空間に位置付け、環2の地下本線の整備完了から早期の整備着手を検討する。隅田川沿いは「B」とし、水辺に開かれたオープンスペースの確保などを目指す。
 敷地中央の「C」では、広域的観点から東京の将来を担う機能を段階的に導入する。築地場外市場が隣接する敷地北東側の「D」には、交通結節・防災機能を確保するのと同時に、築地本願寺、場外市場、隅田川との連続性に配慮する。
 空間イメージは開発エリアとは一致しない。23ヘクタールのうち一定のスペースは、将来ニーズなどに備え戦略的に確保しておく。一貫した方針で段階的開発を進めるため、周辺地域を含めたガイドラインも別途作成する。

(日刊建設工業新聞様より引用)