東京都/都市づくりのグランドデザイン公表/長期的視野で7戦略、官民一体の指針に

 東京都は1日、「都市づくりのグランドデザイン」を公表した。2040年代の社会情勢の変化を見据え、都市づくりでの環境配慮、既存インフラの最大限活用など、施策実施を加速させるための戦略を七つに分類した。1日の定例記者会見で小池百合子知事は「長期的な視点を持ち、工夫を加えながら新たな一歩を踏み出す」とグランドデザイン策定の意義を強調した。
 グランドデザインの策定に当たっては環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取った「ESG」と呼ぶ、持続可能な都市づくりの概念を新たに導入した。具体的には国際ビジネス拠点の形成、多摩地域でのイノベーション(技術革新)創出、道路空間の再編、空き家・空き地の活用などを目指し、予算編成に反映していく。
 小池知事は「2040年代は戦後100年の節目を迎える。都民、企業、行政が目標を共有し誰もが能力を発揮できる都市をつくる」と述べ、グランドデザインが今後の都市づくりでの官民の新たな指針になると説明した。
 グランデザインで示された7戦略と主な取り組みは次の通り。
 【持続的な成長を生み、活力にあふれる拠点形成】国際的なビジネス拠点形成▽多摩地域でのイノベーション創出
 【人・モノ・情報の自由自在な交流実現】おおむね完成する道路網を生かした道路空間再編▽鉄道網を生かし働き方を変えて満員電車解消▽羽田空港のさらなる機能強化
 【災害リスクと環境問題に立ち向かう都市構築】木造住宅密集地域を解消し東京ならではの魅力ある街並み創出▽二酸化炭素(CO2)を出さない東京の実現
 【あらゆる人々の暮らしの場の提供】良質な住宅ストックを長く大事に使用▽多摩ニュータウンを活力に満ちた街に再生
 【利便性の高い生活の実現と多様なコミュニティー創出】空き家・空き地を都市の財産として活用
 【四季折々の美しい緑と水を編み込んだ都市構築】東京の緑を総量として減らさない▽首都高(日本橋)地下化▽水辺のにぎわい創出
 【芸術・文化・スポーツによる新たな魅力創出】地域の歴史や伝統文化を生かした東京の価値向上▽2020年東京五輪のレガシー(遺産)の面的活用。

(日刊建設工業新聞様より引用)