東京都/10月30日から入札制度改革試行拡大/公営企業局で導入

 ◇小規模工事も予定価格事後公表に
 東京都は、建設工事を対象に6月から試行している入札契約制度改革の適用範囲を拡大することを決めた。これまで試行対象としてきた財務局契約案件に加え、公営企業局(交通、水道、下水道の3局)の案件でも▽予定価格の開札後公表(事後公表)▽1者入札の手続き中止▽JVと単体双方の混合入札促進▽低入札価格調査制度の適用拡大-の4方針を適用する。予定価格250万円超の工事では、すべての部局で予定価格を事後公表に切り替える。
 試行拡大は、30日以降に一般競争入札か希望制指名競争入札で発注する案件で実施する。
 各公営企業局で試行する入札制度改革の具体的な仕組みや対象工事の規模は、財務局の試行内容をそのまま踏襲する。予定価格算出の参考となる発注図書の詳細化や工事発注規模(価格帯)の公表、低入札価格調査への工事成績判断基準・数値的失格基準の導入などに取り組む。特殊な工事を除き参加申請者が1者以下だった案件は手続きを中止するが、再公告案件は1者入札でも手続きを継続する。
 都は入札制度改革の試行拡大に合わせ、30日からの低入札価格調査の一部改正も決めた。総合評価方式を適用する案件は工事規模に関わらず、低入札価格調査の適用対象とする。総合評価方式で発注する建築4・4億円未満、土木3・5億円未満、設備2・5億円未満の工事については、現行の最低制限価格制度からの切り替えによる事務負担の増加などに配慮し、当面は数値的失格基準だけを設ける。
 財務局の担当者は「国からは、低入札価格調査の調査基準と失格基準を同額に設定しないよう求められている。適切な対応を今後検討していく」と話している。
 低入札価格調査のこれまでの試行では、調査対象者が提出した調査票・確認資料に不備があり、失格扱いとなるケースもあったことから、書類の不備がないようマニュアルの記載も分かりやすく改めることにした。
 9月29日の都議会財政委員会で武市敬財務局長は、「入札制度改革には既に厳しい意見や賛同する意見が寄せられている。業界団体などの意見を聴き、より良い制度にする」と説明していた。今後の検証では、これまでの試行状況(1者入札や低入札となった案件数、落札率など)の中間報告をまとめた上で、入札監視委員会の業界団体ヒアリングなどを行っていく。知事を本部長とする都政改革本部でも検証を進める。

(日刊建設工業新聞様より引用)