東京23区内の大規模オフィスビル動向/供給量、21~22年に大幅減/森トラスト

 森トラストは、18年から5年間を対象にした東京23区内の大規模オフィスビル(延べ1万平方メートル以上)供給量予測をまとめた。供給量は東京五輪が開かれる20年に過去20年間で3番目の高水準となる。その反動で21~22年は大幅に落ち込む見通し。特に22年は過去20年間で最低の水準になると見ている。昨年の調査結果に引き続き、延べ10万平方メートル以上の案件が全体の約6割を占めるなど、施設の超大規模化が鮮明になっている。
 供給量は標識設置届といった公開情報のほか、デベロッパー各社へのヒアリングなどを基に算出した。
 今後5年間の供給量を年ごとにみると、18年は過去平均を上回る147万平方メートル(うち都心3区は116万平方メートル)となる。19年は100万平方メートル(同57万平方メートル)と一服感が出るものの、20年に173万平方メートル(同121万平方メートル)と跳ね上がる見込みだ。その反動で21年に53万平方メートル(同45万平方メートル)、22年には29万平方メートル(同27万平方メートル)まで下落する。
 5年間の平均供給量は100万平方メートルとなり、過去20年間の平均値(105万平方メートル)を下回ると予測する。18~20年は既にテナント誘致を終了させたビルが多いことや、21~22年の供給量急落などの要因から、空室消化は順調に進むとみられる。同社は今後5年間のオフィス市場が「旺盛な需要に支えられ、引き続き好調に推移する」と分析している。
 エリア別でみると、今後も供給の都心集中傾向は継続する。千代田、港、中央の都心3区だけで供給量全体の7割を占める見込み。供給量上位の10地区に、前回調査で圏外だった▽芝浦・海岸(港区)=3位▽渋谷(渋谷区)=5位▽豊洲(江東区)=6位▽室町・本町(中央区)=8位▽芝公園・浜松町(港区)=9位▽池袋(豊島区)=10位-の6地区がランクインするなど、供給エリアが広がる見通しだ。
 報告書では、働き方改革を推進する企業を中心に、多様な働き方やクリエーティブな活動を支援する環境を求める傾向があると指摘。その上で「今後のオフィスには最新のテクノロジーやオープンなコミュニティーによって新しい出会いやアイデアを創出する『都市のクリエーティブ・プラットホーム機能』が求められる」とした。

(日刊建設工業新聞様より引用)