東保証17年度の取扱実績/請負額4・8%減/2年ぶり減少も5年連続で8兆円台

 東日本建設業保証(東保証)がまとめた公共工事の動向によると、17年度に前払金保証を扱った工事などの請負金額は前年度比4・8%減の8兆2193億円だった。減少は2年ぶり、8兆円台は5年連続。毎月の請負金額は6月まで前年を越えたが、7月以降は10、11月を除いて前年を下回った。5地区別は横ばいの関東を除いて、いずれも前年度の水準に届いておらず、広い範囲で発注が低調だったことがうかがえる。
 17年度の保証の扱い件数は3・3%減の13万2197件、保証金額は7・1%減の3兆2057億円だった。請負金額の減少は、大型の公共投資を含む補正予算が複数回編成され、早くから執行された16年度の反動が生じたのが要因の一つとみられる。17年度の請負金額の累計を見ると、年度初めが堅調だったが、9月から前年度を上回ることがなかった。
 発注者別の請負金額は、国が12・7%減の1兆1383億円、独立行政法人などが13・5%増の1兆0117億円、都道府県が5・9%減の2兆6452億円、市区町村が4・1%減の2兆8483億円、地方公社が3・6%減の1102億円、その他が14・9%減の4652億円。
 国は放射性物質の除染や復興道路・復興支援道路整備といった東日本大震災関連の工事が前年度に多かったことで、国土交通省東北地方整備局は470億円以上、環境省福島地方環境事務所は1000億円以上それぞれ請負金額が減った。独立行政法人などは都市再生機構、東日本高速道路会社が減少したが、中日本高速道路会社、首都高速道路会社はともに390億円以上増えた。都道府県は前年度に震災関連の工事が多かった宮城と、五輪関連の大型工事があった東京で400億円以上の減少となった。市区町村は、除染を含む震災関連工事の減少で福島県内が800億円以上の減少となった。
 請負金額の東北・関東・甲信越・北陸・東海の5地区別は、0・4%増の3兆7200億円となった関東を除いて減少し、東北は13・3%減の2兆1692億円にとどまった。規模別は、5000万円未満の小規模が3・2%減の1兆6915億円、5000万円以上5億円未満の中規模が7・9%減の3兆1779億円、5億円以上の大規模が2・6%減の3兆3497億円だった。工事種類別のうち、土木は1・5%増の4兆9237億円、建築は11・1%減の1兆7210億円、除染などのその他は34・2%減の4866億円だった。
 前払金保証事故は29件(前年度25件)で弁済金額は2億6701万円(1億4323万円)、契約保証事故は37件(18件)で弁済金額は1億3037万円(3507万円)。保証登録企業の倒産は163件(173件)だった。
 17年度は補正予算が2月に成立したが、前年度と比較すると公共事業関係が小ぶりで、18年度の発注が低調になるのを懸念する見方が出ている。

(日刊建設工業新聞様より引用)