東北整備局/発電事業者と意見交換/既存ダム活用し再生可能エネ導入へ

 東北地方整備局は8月31日、発電事業者との意見交換会を仙台市青葉区の仙台合同庁舎で開いた=写真。同局管内で発電事業を行う電源開発、東北電力と、既存ダムの有効活用による再生可能エネルギーの導入に向けた双方の取り組みなどについて情報を交換した。
 発電事業者との意見交換の場は、6月に国土交通省が策定した「ダム再生ビジョン」に、地方ブロック単位で設置することが盛り込まれた。
 東北整備局から高村裕平河川部長、平野明徳河川調査官ら、電源開発から横山博文土木建築部長ら、東北電力から近藤文男水力部長らが出席。冒頭のあいさつで高村部長は「近年は再生可能エネルギーの存在感が高まっている。ダムは治水面でも安全面でも大きな役割を果たしているが、われわれには既存ダムをいかに有効活用していくかの使命が課せられている。東北整備局が管理する18ダムのうち16ダムで水力発電事業を行っているが、治水・利水両面から効率的な管理・運用を検討している。より良いアイデアが出せるような意見交換にしたい」と述べた。
 意見交換を前に、整備局が「ダム再生ビジョン」の概要を説明した。同ビジョンは、治水容量を洪水調節に活用するなどの運用改善によって新たな効果を発揮させたり、堤体のかさ上げで貯水容量を大きく増やしたりするなど、ソフト・ハード両面から既存ダムの有効活用を推進する取り組み。主要施策に掲げた「水力発電の積極的導入」の中で、発電事業者との意見交換会の設置を挙げている。
 東北整備局は、管内で事業中の鳥海ダム(秋田県由利本荘市)、成瀬ダム(同県東成瀬村)、鳴瀬川総合開発(宮城県加美町)の進ちょく状況や管理ダムの現状についても説明した。
 今回は初めての会合のため、双方の情報交換が中心となったが、整備局の担当者によると、「水力発電が注目されることに発電事業者も関心を示して」おり、「運用を工夫することで発電を増やすことができる」などの意見が出たという。

(日刊建設工業新聞様より引用)