東急建設/技研に自立型水素エネ共有システム導入/オフィス導入は国内初

 東急建設は、相模原市中央区の技術研究所オフィス棟に自立型水素エネルギー供給システム(東芝製「H2One」)を導入する。太陽光発電を利用して二酸化炭素(CO2)を排出せずに水素を製造・貯蔵・利用するシステムで、オフィスへの導入は国内初となる。年内に運転を開始。建物の電力や熱の需要に合わせた再生可能エネルギーの有効利用技術の検証・実証を行い、今後の水素社会に対応可能となるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)提案に活用していく方針だ。
 導入するシステムは、既設の太陽光発電による電力と水で水素を製造し、タンクに貯蔵する。必要に応じ、貯蔵した水素を使った純水素燃料電池によって発電し、使用する。発電の際に発生する熱は、太陽熱集熱システムによる温水とともに蓄熱槽に蓄え、夏季は空調用除湿剤の再生熱に、冬季は暖房用熱源として活用する計画。災害時には地域に水素を供給することも視野に入れている。
 システムを導入するオフィス棟は、築25年を経過した地下1階地上5階建て延べ約3000平方メートルの建物で、16年8月からZEB改修を行っている。
 16年度は、外壁の外断熱やLow-eガラスによる窓の複層化など建物外皮の断熱・遮熱性能の強化、照明器具のLED化、壁面太陽光発電設備の設置を進めてきた。本年度は同システムのほか、地中熱利用熱源をはじめとした高効率の空調熱源・機器への更新や太陽熱利用システムの導入を進める。
 ZEB改修は本年度に完了する予定。改修後は、多種のエネルギー源を有効活用するための技術的検証や建物のエネルギー性能を実証する場として利用すると同時に、新築、改修へのZEB提案に活用していく考え。17年度は「ZEB Ready」の第三者認証を取得し、その後「Nearly ZEB」を目指す計画だ。

(日刊建設工業新聞様より引用)