東洋建設/ケーソン据付新システム開発/注水・ウインチ操作を自動制御、安全性向上

 東洋建設は25日、港湾工事向けにICT(情報通信技術)を活用した新しいケーソン据え付けシステム「函ナビ-Auto」を開発したと発表した。従来のシステム「函ナビ」に、注水・ウインチ操作の自動制御機能を搭載。ケーソンマス内の水位を自動計測し、注水ポンプを制御してケーソンの姿勢を安定化させると同時に、ウインチを制御して据え付け位置まで自動でケーソンを移動できるようにした。ケーソン上で人が作業しなくて済み、作業の効率と安全性が高まる。
 函ナビ-Autoは、ケーソンの位置と注水状況を計測し、パソコン画面上に表示する「ケーソンリアルタイム計測システム」と、それらの情報を基に注水作業と引き寄せウインチ操作を自動で調整する「注水・ウインチ操作自動化システム」で構成する。
 ケーソンリアルタイム計測システムは、自動追尾トータルステーション、2軸傾斜計と全マスの水位計により、ケーソンの3次元(3D)位置と姿勢、注水状況をリアルタイムに計測して一元管理する。
 注水・ウインチ操作自動化システムは、それぞれのケーソンマスの注水量を自動で調整し、ケーソンの水平性を確保しながら注水ポンプを自動制御する。ケーソンを引き寄せる複数のウインチを自動制御し、ケーソンの動揺と回転を抑制しながら据え付け位置まで自動的に移動させる。
 港湾の防波堤築造工事では、海上えい航してきたケーソンを海底に据え付ける際、作業員が据え付けるケーソン上でウインチやポンプを操作していた。遠隔からモニターを確認しながら操作できるようになり、ケーソン上での転倒・転落災害やアンカーワイヤによる跳ねられ災害を防止する。
 国土交通省九州地方整備局発注の「平成28年度細島港(外港地区)防波堤(南沖)築造工事」に適用し、ケーソンを高い精度で据え付けることができたという。今後は、波浪による動揺を低減する機能をシステムに追加し、ケーソン据え付け時の安定性と安全性の向上をさらに図っていく。
 国内の港湾工事では、建設現場の生産性向上策i-Constructionが導入され、3Dデータを活用した施工の省力化・機械化が進んでいる。

(日刊建設工業新聞様より引用)