橋本店/映像縮合技術を現場投入/容量圧縮、施工検証や社員教育に活用

 橋本店(本社仙台市青葉区、佐々木宏明社長)は、建設現場の生産性向上を図る「i-Construction」体制づくりに向けた研究開発の一環として、現場での映像CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)利用を進めている。導入した技術は自立電源型ネットワークカメラと映像縮合技術(タイムラプス映像)。本社管理部と現場とのリアルタイム情報交換により、施工検証と意思決定の迅速化を図るだけでなく、記録映像を社員教育と技術伝承に活用している。
 タイムラプス映像技術は東北地方整備局発注の名取川閖上10工区堤防災害復旧工事で試験導入した。同工事は施工延長220メートル。堤体掘削570立方メートル、盛り土2万3000立方メートルで工期は15年10月~16年9月。
 同現場では整備局の情報化施工項目としてGPS搭載重機や転圧管理システムなどを活用したのに加え、全工程を定点撮影した映像を静止画で縮合加工した後、1分間程度の短縮動画に再編集し、これを安全教育に活用するタイムラプス映像手法を新たに取り入れた。
 同社の相原真士取締役技術・管理部長によると、「タイムラプスは愛知県の中小建設企業が始めた技術。現場の全工程を通常の動画で撮影すると、映像容量が1テラバイトを超えてしまい、記録は残せてもデータが重すぎて二次活用のしようがない。これを縮合加工すると、閖上10工区の場合、960分(16日間)の工程を1分にまとめて100メガバイト足らずとなり、社員が手持ちの端末でも管理ネットワークからダウンロードしてすぐに利用できる」という。
 毎日の施工状況を任意に編集することで視覚的に確認でき、施工面の不具合や不安全行動が即日是正できるメリットがあるという。
 ネットワークカメラを稼働させる電力供給に課題が生じたものの、太陽光発電を組み合わせて実証実験した結果、海岸に近く強風を受ける環境や、30度以上の外気温下でも故障なく作動できることを確認した。
 この映像処理技術を取り入れることで、個人が持つ施工知識と管理能力を社内知的財産として保管・継承することが可能になるとみて、同社は今後の応用に期待を寄せる。相原部長は「可視化・属性データを工事帳票などの属性に関連付け、マネジメントとしての映像CIM化に取り組みたい。若い人たちの建設に対するイメージアップや担い手の確保・育成にもつながっていく」と構想している。 

(日刊建設工業新聞様より引用)