清水建設/中間貯蔵施設向け除去土壌改質材開発/高粘性土壌を砂状に

 清水建設は30日、粘性の高い土壌を砂状に改質する中性土壌改質材を開発したと発表した。pH(水素イオン濃度指数)を中性に保ちながら改質できるとともに、セシウムの吸着効果も期待できる。福島県内の除染作業で発生した除去土壌を貯蔵・保管する中間貯蔵施設での適用を視野に、複数の自社開発技術と組み合わせた効率性・安全性の高い除去土壌受け入れ・分別処理システムの構築を目指す。
 同社では、除染作業で発生した除去土壌に含まれる有機物を分別する際、圧縮空気を用いて土壌の目詰まりを防止しながら高効率に分別できる「パワーグラインドスクリーン」を開発、実用化している。このシステムによる分別効率を最大化するためには、事前に土壌の改質が必要だが、生石灰などの既存改質材は土壌をアルカリ性にしてしまうため、貯蔵期間終了後の再利用に支障を来す懸念があった。
 今回開発した「SC カラッ土」は、中性のシリカアルミナ鉱物を主材とする改質材で、pHを中性に保ちながら粘性の高い土壌を砂状に改質できるほか、減量の一部にゼオライトを含むため、セシウムの吸着効果も期待できる。
 改質した土壌は強度が増して取り扱いが容易になるため、土壌の運搬、転圧、再利用など後工程の作業効率向上にもつながる。性能試験では、含水率32・5%の畑土に1立方メートル当たり20キロのSCカラッ土を混合することで、混合前の10倍の強度を持つ土壌に改質された。
 同社は、SCカラッ土、パワーグラインドスクリーンのほか、大型土のう袋を非接触で破裂できる「ウォータージェット破裂システム」、事前に設定した濃度基準に応じて汚染土を高精度に分別できる「セシウム汚染土壌濃度分別装置」を開発し、実用化している。同社では「こうした技術を組み合わせて一気通貫での除去土壌分別処理システムを構築し、中間貯蔵施設の事業推進に貢献していく」としている。

(日刊建設工業新聞様より引用)