清水建設/ZEB提案シミュレーションツール開発/設計初期段階で省エネ性能評価

 清水建設は16日、設計の初期段階でZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビルディング)の省エネルギー性能をシミュレーションできるツールを開発・実用化したと発表した。ツールを使うことで複数のデザイン案をシミュレーションしながらZEB提案を最適化することが可能になる。
 「ZEB Visualizer」は、設計の初期段階で省エネ性能のデータが算出できる上、これまで2週間程度掛かっていた計算作業が1日程度に短縮可能。設計初期段階でZEBのエネルギー消費性能を計算することは難しく、実施設計レベルの情報を基に既存のプログラムを使って算出していた。
 使い方はまず、設計者が建築3次元(3D)モデルやCAD図面のデータをツールに入力し、計画建物のシミュレーション用の3Dモデルを立ち上げる。システムには外壁や屋根、床などの部位に対応した部材や用途ごとの仕様がデフォルト設定されている。デフォルトをベースに設備機械の仕様を適宜変更してシミュレーションする。
 3Dモデルを立ち上げる際にエネルギー消費性能の算出に必要なウェブプログラム用の入力データが自動的に作成される。1日程度という非常に短い時間でエネルギー消費性能の算出が可能。算出データを基にZEBの達成度合いを確認できるチャートも自動的に作成できる。
 シミュレーションでは、同社が蓄積してきた省エネ設計の膨大なデータを活用する。データベース(DB)には建物用途別の外壁・屋根などの部材仕様、省エネルギー基準の建材や窓ガラスに関するデータと、省エネ設計のノウハウが格納されている。このDBを最適な省エネ設計の提案に役立てる。
 ZEBの導入では、ネルギー消費性能の計算に建築研究所の計算支援プログラムを使用している。プログラムを動かすには実施設計レベルの詳細な条件入力が必要で、データ入力に2週間程度かかっていた。今回開発したツールは、詳細設計まで詰めていない段階でも、同社が蓄積した省エネ設計のノウハウを基にZEBのエネルギー消費性能を1日程度で評価できる。

(日刊建設工業新聞様より引用)