石井啓一国交相/建設業の働き方改革、不動協に協力要請/長時間労働是正や週休2日

 石井啓一国土交通相は7月31日、不動産協会との懇談会で、建設業の働き方改革に向けた取り組みへの理解と協力を求めた。新国立競技場の建設現場で働いていた協力会社の男性社員が過労自殺したとされる問題が発生したことを重視。建設業の働き方改革の実現に向けて強い決意で臨む姿勢を改めて示し、長時間労働の是正や週休2日制導入の必要性を訴えた。
 懇談会には、国交省から石井国交相以下幹部、不動協から木村恵司会長、菰田正信理事長ら首脳が出席した。石井国交相は、不動協が良質な不動産や住宅の供給、都市開発・再生などに大きく貢献していることに敬意を示すとともに、建設業の働き方改革について、新国立のような問題が二度と繰り返されないよう、工事発注者としての不動産業界にも協力を求めた。
 具体的には、「i-Constructionなどにより建設業自体の生産性向上を図ることはもちろん欠かせないが、発注側の協力も必要」と指摘。適正な工期の設定や施工時期の平準化に向けた取り組みへの理解と協力を要請した。
 不動協側は石井国交相の要請に対し、引き続きビッグプロジェクトが数多く計画される中、建設会社は重要なビジネスパートナーであるとの認識を示した上で、一緒になって生産性向上に取り組むウイン・ウインの関係にあるとして、建設業の働き方改革の実現に協力していきたいと応じた。
 政府が3月に決定した働き方改革実行計画では、時間外労働の上限規制の適用除外となっている建設業も他産業と同じ罰則付きの時間外労働の上限規制を5年の猶予期間後に適用。これに向けて労働時間の段階的な短縮に向けた取り組みを強力に推進することを明記している。
 これを受けて、政府内に建設業の働き方改革に関する関係省庁連絡会議と、民間発注者もメンバーに入れた建設業の働き方改革に関する協議会を設置。8月には、公共、民間を含めたすべての建設工事で適正な工期設定が行われる環境整備を目的にガイドラインを策定することになっている。
 建設業界側も日本建設業連合会(日建連)が時間外労働の適正化に向けた自主規制を9月から試行する。
 石井国交相は、建設業の働き方改革についてこれまで、「関係する業界団体にさまざまな機会を捉えて要請していく」と明言しており、今回の不動協への要請もその一環となる。

(日刊建設工業新聞様より引用)