石井啓一国交相/比の社会資本整備で技術協力覚書/大型連休にトップセールス集中展開

 国土交通省は春の大型連休を利用し、日本企業のインフラ輸出を売り込む石井啓一国交相や同省幹部による「トップセールス」を集中実施した。石井国交相は訪問先のフィリピンで日本の建設会社が受注した大型プロジェクト2件の起工式と竣工式に出席。フィリピン政府の担当閣僚と現地の社会資本整備に技術面で協力する覚書も交わした。=2面に関連記事
 石井国交相は4月29~5月4日にフィリピンとシンガポールの2カ国を訪問した。高橋克法政務官も1~5日に南アフリカを訪れた。
 石井国交相はフィリピンで4月29日に「パッシグ・マリキナ河川改修事業(フェーズ3)」の竣工式、30日には「プラリデルバイパス建設事業(フェーズ3)」の起工式に出席した。いずれも国際協力機構(JICA)の円借款事業で、日本の建設会社が工事を受注した。
 石井国交相はこれらの式典であいさつし、共通して「フィリピンの経済発展に貢献する事業に日本企業が貢献できることを大変うれしく思う」と述べた。
 竣工式が行われたパッシグ・マリキナ河川改修事業(フェーズ3)は東洋建設が施工した。総事業費は約138億円(円借款対象額約118億円)。洪水対策としてマニラ首都圏を流れるマリキナ川下流部の護岸整備や河床掘削などが行われた。
 起工式が行われたプラリデルバイパス建設事業(フェーズ3)の施工は清水建設と地元企業によるJVが担当する。円借款対象額は約94億円。橋梁区間を含め、暫定2車線で整備されたマニラ近郊を通る一般道プラリデルバイパスの一部区間で4車線化拡幅工事を行う計画だ。
 石井国交相は4月30日にフィリピンのビリヤール公共事業道路相と現地の社会資本整備に関する技術協力の覚書も交わした。詳細は公表していないが、国交省によると道路トンネルや道路橋、地下放水路などの施工に関する技術協力を日本の官民で展開していくという。
 日本によるフィリピンの社会資本整備への協力を巡っては、昨年10月の安倍晋三首相とドゥテルテ大統による共同声明で、今後5年程度の経済協力の一環として関連項目が盛り込まれている。
 このほか石井国交相は5月3~4日に訪問したシンガポールで同国政府の要人と会談し、マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道新設計画について、日本企業の参画を改めて強く求めた。

(日刊建設工業新聞様より引用)