石井啓一国交相/魅力ある職場へ現場従事者と意見交換/労働時間や休日確保テーマ

 石井啓一国土交通相は21日、建設現場の従事者を同省に招き、建設業の働き方改革に向けた課題や今後の取り組みについて意見交換した。30代から40代の技術者2人と技能労働者6人が出席。「労働時間」「休日確保」「若者・女性が働きやすい環境整備」をテーマに意見を交わした。現場で働く人たちの生の声を直接聞くことで実態を踏まえた取り組みにつなげる。
 石井国交相は冒頭、「建設業が将来もしっかりと役割を果たすためには、皆さんに安心して働いていただくことが何よりも重要であり、そのためには魅力ある職場になることが課題だ」と強調。現場での働き方の実態・実情について話を聞いた。
 政府の働き方改革実現会議(議長・安倍晋三首相)で検討中の時間外労働については、技術者は1日当たり2~3時間程度で業務の平準化が進んでいる。技能労働者は基本的に残業はないが、繁忙期や前工程の遅れのしわ寄せで残業することもあるという。
 休日確保に関して技術者は月単位で週休2日が取れている。だが技能労働者は4週4~6休が実態。日給月給制で1日でも休むと給料が減るためで、技能労働者からは「単価が上がらないと休める環境にならない。処遇面の改善が必要だ」「受注産業であり仕事量が安定しないと処遇も上がらない」との声が出た。
 若者の入職・定着については、未来のキャリアパスを示すとともに、身に付けた技能の評価と処遇への反映が重要だとした。女性が働きやすい環境整備では、国交省が設置を促している「快適トイレ」が大規模な現場で着実に導入されているが、小さな現場ではまだ普及が進んでいないとした。現場に女性が増えると職場環境が良くなることから、「女性活躍の取り組みをさらに進めてほしい」との要望もあった。
 石井国交相は技術者や技能労働者の意見を丁寧に聞いた上で、「実際に現場で働く方の環境や処遇がより良くなるよう検討していきたい」と締めくくった。
 出席した建設業従事者は次の通り(カッコ内は所属先、敬称略)。
 【技術者】青山武史(西松建設)▽早坂淳子(長谷工コーポレーション)
 【技能労働者】榎本武彦(楠工務店)=型枠▽鈴木拓也(鈴木鉄筋)=鉄筋▽荒川千尋(伊藤左官工業)=左官▽上杉友梨(上杉設備)=配管▽対馬大志(東京躯体)=躯体▽小圷由隆=一人親方。

(日刊建設工業新聞様より引用)