竹中工務店/新入社員寮(神戸市東灘区)建替で高度な免震システム初採用/4月着工

 竹中工務店は、神戸市東灘区にあり新入社員が入居する深江竹友寮を建て替える。4月に着工する予定。阪神・淡路大震災を乗り越えた現在の寮は相部屋方式だった。新しい寮は個室方式に変更し、建物全体を入居者が共有する生活でチームワークの形成を目指す。入居者の安全性を確保し、地域の防災拠点としても機能させるため、最も高度な免震システムを自社物件で初めて採用する。健康や快適性を確保する観点から、建物・室内環境を評価する認証制度で集合住宅版の「WELL・ビルディング・スタンダード」取得も計画している。
 1960年完成の旧寮の規模は、RC造4階建て延べ5170平方メートル。新寮はRC・S・SRC造3階建て延べ6203平方メートルに拡大する。相部屋で入社1年目の社員が最大224人生活していたが、新入社員の増加に伴い個室で260室確保する。新寮ではロフトベッドを採用し1部屋当たりの専有面積で11・1平方メートル確保。旧寮の1人当たりの専有面積より1・5倍広くなる。
 新寮では、10室を一つの単位「クラスター」とし、中央に共有の「クラスターリビング」を配置する計画。キッチンやトイレ、洗面所を共有することで在寮者同士が自然に交流できるようにする。1階には大ホール「さくらホール」や食堂を設け、周辺地域との交流も継続する方針。
 新寮には「THE免震(竹中ハイグレード・アースクエイク・レジスタント・システム)」(商標登録出願済み)を初採用。新開発のすべり機構付き鉛プラグ入り積層ゴム支承「QTB」と粘性系ダンパー、弾性すべり支承で構成し、高度な免震効果を実現する。
 このうちQTBは同社とオイレス工業(神奈川県藤沢市)が共同開発。中規模から大規模の地震発生時には積層ゴムが変形し、想定外の巨大地震発生時にはフッ素樹脂面とステンレス面の摩擦力を活用したすべり機構が機能して建物躯体への地震力伝達を防ぐ。
 「WELL・ビルディング・スタンダード」の取得は、在寮者の環境に対する感度を高め、能動的に環境作りに取り組む意識を育てるため企画した。完成は19年7月の予定。

(日刊建設工業新聞様より引用)